Zoom Video Communications (ティッカーシンボル:$ZM)が2021年度第2四半期決算結果を発表していました
前回の決算結果はこちらに記載しています
同社はネットを通じた会議サービスを提供する会社です
2020年コロナショックからの大相場の立役者となりました
ズーム会議、ズーム飲みも去年の最大の流行ですね
最近はどうでしょうか、ズームを使うことがめっきり減ったかなと思ったりしています
決算結果は良いがガイダンスが物足りないか
グラフなどはこちらから
2021Q2 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $1.36 | $1.66 | ⭕️ |
売上高 | $1.021B | $990.96 | ⭕️ |
売上高前年同期比は +54%です
此処1年ほどは+3桁成長、その前も+70%ほどの成長だった中で
今回の数字は少し低いですね
経済再開下で成長の鈍化が気にされるところです
売上高はなお強く動いています
が、少し伸びが頭打ちになっているようにも見えます
キャッシュフローは引き続き強い一方
こちらも三桁成長していた頃と比べると物足りないですね
NDR(他の企業で言うNRR、既存顧客からの売り上げ)は強かったです
サブスクリプションを展開している企業なのでこの数字はとても大事です
+130%なので
一回契約した人は、どんどん $ZMにお金を突っ込んでいると言うことになります
これが意味することは、経済再開下でもZoomは使われ続けていることです
コロナが仮に収束してもリモートワークは無くならないというのが世界の見方ですが
それを強くサポートする結果が出ていると思います
懸念していたZoom Phoneも伸びているように思います
問題はガイダンスでしたね
2021年度第3四半期ガイダンス
売上:$1.015~1.02B VS 予想$1.01B ⭕️
EPS:$1.07~1.08 VS 予想$1.09 ❌
2021年度通期ガイダンスは引き上がっています
売上:$4.005~4.015B VS 予想$4.01B ⭕️
EPS:$4.75~4.79 VS 予想$4.67 ⭕️
いやはや、初めて $ZMの決算で❌ がつきました。びっくりです
本当に、わずかですがEPSが物足りませんでした
いつもはガイダンスで大きくEPSがリードしていただけに
この結果は市場に衝撃を与えたのではないかと思います
株価はアフターで-10%
株価はアフターの決算を受けて大きく下落しました
もともとZMは決算発表後に下がることが大きい銘柄でしたが
今回は少し大きく下がったように見えます
長期で見ると、全然問題ないんですけどね
コロナ騒ぎの時点からは二倍以上の株価になっています
私は$ZMは持っていなかったのですが
どうも2021年に入るくらいから買っている人が多かったようにも感じます
その人たちにとっては今回の決算ミスは結構痛手になっているのかもしれません
買えないわけ
$ZMが買えない理由はこの記事で書いているとおりです
リモートワークなどは継続のため、テレビ電話ツールは残り続ける、これは賛成です
でも$ZMがその際に選ばれるサービスとは限らない
GoogleやMicrosoftの囲い込みの一部としてテレビ電話機能が無料で使えるため
わざわざお金を払って$ZMと契約する必要がない
これが懸念していたことです
伸び率の低下を見ると、少なからず当てはまっているように思えます
BtoBでダメ、ならBtoCか、、となるのですが
例えば米国ではワクチンの影響もあり人々が実際に外で話ができるようになりました
zoom飲みやzoom帰省は過去のものとなっています
英国でもPubでお酒を嗜むよう戻っています
なのでCの方もきつかったのではないでしょうか
そして一番重要なこととして
この事実が突きつけられた今
もはやこの株を買う理由はどこにもないと言うことです
時代の転換点か
$ZMという銘柄は2019年のIPO以降輝かしい成績を出し続けていました
当時、最高の業績でのIPOと噂されていた銘柄です
そして時代に微笑まれたのか、新型コロナウイルスの蔓延があり
(仕事に限らず)リモートの時代になり、爆発的な成長を達成しました
当時の決算のたびの喝采は凄いものがありました
そして、今
コロナウイルスに関しては(色々あるものの)ワクチンという対抗ができ
米国ではコロナとともに経済を回す覚悟がすすみ
一部会社では人をオフィスに戻す
といった状態になりました
経済面を見ますと
ジャクソンホールで年内テーパリングのアナウンスがされ
早ければ9/3の雇用統計の結果次第で動くと考えられています
遅ければ11月のFOMCです
そしてテーパリングが終了した後、利上げに入るでしょう
そんな中zoomは初めての決算ミスとなりました
絶対王者の失敗です
9月から、改めて相場を見てみる必要がありそうです
特に9月のレイバーデイ(2021/9/6)後は厳しい相場になりがち*なので
じっくりと腰を据えたいと思います
*レイバーデイ後、要するに米国での新年度となります
学校が始まり、心機一転して仕事をする季節ですね
機関投資家はその期間期間での儲けを出すことが必要なことと
マーケットに対してフレッシュな目で見直すことなどから
9月は相場が下がりやすいことが知られています