Microsoftが2023年度第1四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$MSFTです
同社は米国最強企業のうちの一つです
よくGAFA、あるいはGAFAMと言いますが
他4社と比べると歴史と安定がある企業です
WindowsをはじめとするOSの他
Azureでもがっちりと顧客を抱え込んでおり
さらにはXBOXなどでエンタメにも力を入れているモンスター企業です
売上の比率も非常にバランスが良く、この企業を倒すのは今の所不可能です
決算結果は問題なし
詳細はこちらから確認できます
非常に見やすいサマリですね
PowerPointであることを除けば文句のつけようがないです
2023Q1 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $2.35 | $2.32 | ⭕ |
売上高 | $50.1B | $49.86B | ⭕ |
前四半期の決算は❌でしたが、今回は⭕に戻りました
この点は流石としかいいようがありません
ただ、全体的には失望に近い内容でした
売上高前年同期比: +9.5%
YoYも他の企業のほうが遥かに魅力的になってきましたね
なお、ドル高がなければ+16%という説明がありました
いかに今の状況がGlobal企業にとってきついかがよくわかります
売上高の内訳は以下です
全体的にバランスが取れている点は褒められますが、、
1. Productivity and Business Process
Office 365(WordやPowerPoint), Dynamics, LinkedIn などの売上
-> $16.5B (YoY +9%)
PC販売の低迷でWindowsの売上が減少 しているとの説明ありです
まだ、今までLinkedInが頑張ってきたのですが
それの成長が大きく落ち込んでいるとの説明がありました
2. Intelligent Cloud(Azure, Windows Server など)の売上
-> $20.3B (YoY +20%)
Azureに限って言いますと売上高成長率 YoY +35%です
前回まで+40%だったためここも減速が明らかです
なおアナリスト予想は+37%でした。
景気後退はクラウド事業に影響を受けない、がMSFTの持論ですが
これが本当かは精査する必要がありそうです
またAzureはガイダンスにて、次の四半期で-5%といった説明がありました
この点は多くの投資家の失望を買って投げ売りが発生した原因の一つかと思われます
3. More Personal Computing(Surface, Xbox, Bingからの広告)の売上
-> $13.3B (YoY +0%)
この点に関してはは全く成長していません
広告事業は検索の広告好調でYoY+16%でした
一方でWindowsのOEM収入はYoY - 15%です
中国でのロックダウン影響ありPCが売れなくなっているとのことです
営業利益や純利益も前年同期比率でマイナスです
人件費の高騰の影響も受けてそうですね
また、同社はこの四半期に$4.6Bの自社株買いを行っています
自社株買いは来年以降課税されるので、今年が最後のボーナスかもしれませんね
ガイダンスはダメ
次のガイダンスが今回の決算で一番ひどかったです
売上高 $52.35B~$53.35B VS 予想 $56.05B ❌
大きく売上高が下がりましたね。これはこれで衝撃です
Productivity and Business Process
$16.6 ~ 16.9B VS 予想 $17.2B ❌
Intelligent Cloud
$21.3~21.5B VS 予想 $21.8B ❌
特にAzureは次の四半期で-5%といった説明がありました
Personal Computing
$14.5~14.9B VS 予想 $16.9B ❌
MSがこれだけ大きくガイダンスを下に出すのは非常に珍しいです
株価は大きく下落
株価は決算を受けて大きく下落しました。あまりに見ない光景ですね
決算直後はあまり反応しなかったのですが
コールの中でガイダンスが提示されたあとに大きく売られました
その次の日はMetaの決算が微妙だったのもあり買い戻しとはなりませんでした
最高値からは-32%といった結果になっています
MSFTでもこれだけ大きく株価を下げているのはかなりの衝撃かなと思います
なお、GAFAMのうちAmazon, Apple以外は決算が終わっています
大体ボコボコにやられている印象です
GOOGLは以下。-37%です
特に今回の決算はMSFTと比にならないほど酷かったです
人件費が大きくかかったとか言ってますが、売上は伸びていない状態で極めて❌です
Pixel は良いもの作ってると思うんですけどね
METAは-65%です
なお決算後のたたき売りがまだ反映されてないので、実際には-70%です
VR事業を開拓してるとはいえ、かなりのマイナスが計上されてました
Facebook自体はとっくにオワコンですがね
Apple, Amazonの決算がまだでして
AppleはiPhone14の売上が気になる箇所です
Amazonはブラックフライデーの見通しがあまり立たずこちらも厳しそうです
GAFAM系がこれだけ決算で苦しむのは珍しいですね
盛者必衰、、といった言葉がよく似合いそうです
このような状況下で次のGAFAMのような化け物企業がどこから出てくるのか
それらを考えて他の企業を見ていきたいです
MSFTの安全神話は終わった
MSFTは基本的に安全資産のような意味合いが強かった銘柄です
大きく成長はしないけど、そこそこ着実に大きくなる企業ですね
(十分すぎるほど巨大なのですが、それはそれとして)
ただこの決算だと、この企業の安全神話に傷がついた状態になったかなと思います
ガイダンスが弱かったですが、その後も急に強くなることは今の所考えにくいです
そういった企業ではないですからね
なので、しばらくMSFTの決算は微妙で株価も冴えないことが予想されます
特に、昨今のドル高のせいで
ハイテク企業、特に米国の外から大きく売上を出している企業の決算は難しいことが大きく想定されています
ドル高にも強い企業・インフレに強い企業を探して投資をしていく必要がありますね
例えば$KOは大きく値上げしたことで決算数字は良かったです
株価も今の所大きく凹んではいません
ただ、ディフェンシブな銘柄ですので大きな値上げを狙うには微妙かもしれないです
似たような銘柄ならJNJのほうがまだかろうじてマシですかね
XOMはカップウィズハンドルを突き抜けて新高値中です
買ったときは正直ここまで伸びるとは思ってませんでした
恥を忍んでこのまま持っておきます
今後も伸びるかは、まだわからないですね
あとは、Vの決算も良かったです
これはあまり経済的には良くなくて、米国の消費旺盛さが見て取れます
インフレピークアウト希望が薄れそうですね
どのような企業似お金を投下していくか、、悩ましい日々は続きます