ネットフリックスが2021年度第3四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$NFLXです
今ではもう知らない人のいない、映像コンテンツの制作・配信を営んでいる会社です
オリジナルコンテンツにも力を入れており、全裸監督など続編が出たことでも話題になっていましたね
世界190国で月額定額制の動画配信を手がける会社、と表現すると
いかにも米国っぽい企業です
去年はコロナ特需を大きく受けていた会社でしたが
半年前の決算から数字が悪くなり、需要の先取りだとか言われていました
それゆえ一足早くこっぴどく売られた企業ですが
ここ一ヶ月くらいは好調が続きました
その理由も以下で説明しています
決算結果は問題ない
細かい結果はこちらからも確認できます
2021Q3 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $3.19 | $2.56 | ⭕️ |
売上高 | $7.48B | $7.48B | ❌ |
売上高前年同期比 +16%
特に営業利益 +33%でした。立派な数字です
純利益が$1.449B ですね
特に注目すべきことは
有料会員数は440万人増 VS 予想350万人です
この数字は前年同期比 +9.4%です
なんでこんなことになっているかというとイカゲームですね
すでに1.42億回以上再生されているとのことです
韓国版のカイジのような映画ですが
キラーコンテンツを一つ作れれば、一気に人が増え
サブスクリプションで毎月お金を巻き上げていく
そのようなビジネスがうまく回っているようにも見えます
一方で、キャッシュフローは2期連続で赤字でしたね
フリーキャッシュフローが-$106M
営業キャッシュフローが-$82M です
ここがネットフリックスの問題点ですよね
常に多くの投資を積み上げていかないと利益がなかなか拡大しなく
コンテンツでの儲けをまた次のコンテンツへの投資へと、、かなり早いペースでお金が回っています
自電車操業、とまでは言いませんが借り入れが大きいことは注目しておいた方が良いです
このことは、長期金利が上昇することに悪影響を受けることに他なりません
次期ガイダンスは悪い
第4四半期ガイダンスは以下です
EPS: 80¢ VS 予想$1.1 ❌
売上高 $7.71B VS 予想$7.68B ⭕️
加入者数 850万人 VS予想832万人 ⭕️
EPSで大きくつまづきました
この理由としては、大型コンテンツの配信が遅れるから、ということです
去年から見てみますと非常に寂しい数字が並びますね
EPS$1超えは当たり前だった時代はもう来ないのでしょうか
株価はアフターで下落
株価はアフターで下落中です
ガイダンスの弱気があまり良くみられていないですかね
半年単位で見てみますと、たたき売られからずいぶん戻った印象です
今ずいぶん上がったこの位置で
弱気のガイダンスを聞いた後に買いに入るのは非常に怖い状態ですね
買わない銘柄
ネットフリックスは有名で非常に大きい企業なのですが
個人的には買わない銘柄です
理由としては先述した、自転車操業になりがちである箇所が挙げられます
コンテンツを次から次へと作り配信しないと儲からない企業性質上
コンテンツの大量生産と大量消費を猛スピードで行うことを強いられている会社なんですよね
つまり、儲けたお金も次のコンテンツ作成にすぐ回されている状態です
結果として今期も前期もキャッシュフローは赤字でした
先述したとおりですが借り入れが大きい場合
企業価値は長期金利に左右されます
長期金利が上がると借り入れの金利も上がるため
借入額が大きくなり、バランスシートとしてみるとマイナスが大きくなります
今、11月のテーパリングが決定事項となっており
長期金利が上がろうとしている中、
負債割合が大きい企業の株を買うのは少し勇気がいることです
買う場合は、このような、企業価値の低下の可能性を考えながら
リスク管理して購入する必要がありそうですね
サブスクリプション形態が強い企業の株を買いたいならば
SaaSなどに力を入れている企業の方が良いかと思います
要するにハイテク企業ですね