JPモルガン・チェースが決算を発表していました
ティッカーシンボルは$JPMです
同社自体は持株会社であり
商業銀行であるJPMorgan Chase Bank
投資銀行であるJPMorgan
を子会社として持っています
証券取引の他、資産運用やプライベートバンク、資金決済など
多種多様な金融サービスを提供しています
金融サービスの雄ですね
Neo金融サービスとして知られているRevolutも
裏ではJP Morganの口座を持っているため頭が上がりません
JPモルガンは金融セクターに位置します
市場としてはIT,ヘルスケアの次に大きな市場ですが
PER(株価/EPS)はかなり小さいセクターとして知られています
お金を誰かに貸して、その金利で儲けることが中心のセクターなので
教科書的に言えば金利上昇時・好景気時に恩恵を受けることになります
(政策金利が上昇すると市中金利も高くなります
同じお金を貸していても懐に入る額が違うということですね)
去年の結果はこちらでした
数字があまり良くなかったですね
結果は悪かった
結果はこちらからも確認できます
2022Q1 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $2.63 | $2.69 | ❌ |
売上高 | $31.590B | $30.860B | ⭕️ |
売上高前年同期比: -5%
売上高の内訳
CCB(Corporate Client Banking=法人取引): $12.3B -2%
CIB(Corporate Investment Banking=投資銀行): $13.5B -7%
CB(Comercial Banking=商業銀行): $2.39B
AWM(Asset and Wealth Management): $4.31B
投資銀行業務が低調でしたね
また貸倒引当金を多く積んでいます
前回の決算で2022年は貸倒れはかなり少ないからポジティブだと述べていましたが、、
インフレと戦争での準備金が重なり現実はそうではなかったですね
CIBでは信用調整が足を引っ張ったと発言がありました
CCBでは預金残高の上昇があると発言しており、取引ある会社の財務は健全のように見えます
クレジットローンは大きく伸びていますが、インフレが影響してそうです
インフレが常態化している場合ですと思いっきり借金して現物をもち
期間が経った後にそれを売ることが一番儲かりますからね
$1.7Bの自社株買いを行ったと述べていました
また今後$30Bの自社株買いが承認されています
JPMの決算で重要な点はクレジットカードのボリュームです
これで小売業初め、消費の強さや借金の大きさが分かり
その後の会社の決算見通しに大きな影響を与えます
発言内容ですが、以下を確認しています
"旅行や食事が引き続き好調でクレジット残高の伸びは大きい"
なので一般消費は高そうです。まだ景気は強い予想ができます
ただ、カンファレンスコール含めた全体的なトーンとしては暗めで
ロシアによる侵攻、インフレ、利上げや量的引き締めなど
大きなリスクがあることを仄めかしている内容となりました
株価は下落
株価はこれを受けて下落しました
1日で-4%です
二回連続の決算失敗なので年初来で見ても大きく下がっています
金融セクター、特に投資系は年初来あまりパフォーマンスが良くないですね
モルガンスターレー($MS)は以下
ゴールドマンサックス($GS)は以下
米国総平均のVTIが以下なので、傷は深めとなっています
これよりひどい傷を受けているのがナスダック全般
特にハイテクグロース銘柄、例えばZM
一方で好調なのがエネルギーですね
セクターによって光と影が分かれているのでしっかり見ておきましょう
例えばXOMは以下です
金利上昇局面では特に上がる銘柄が限られていくので
このようなものをうまく一本釣りしていく必要がありますね
消費の好調と影に潜むリスクと
今からしばらくの投資戦略を考えるにあたって
JPMのカンファレンスコールは非常に役立ちます
要点としては
消費は好調、しかし戦争や利上げなどリスクは多し
の言葉に尽きます
投資をするなら好調な場所で行いましょうということですね
それは先日決算発表したDALであったり、エネルギーセクターということになります
もしくはドル円ですかね、今一番稼げそうなのは
各国が金融引き締めをおこなっていく中
円だけひたすら緩和を続けているので、世界的に見て弱い水準になってきています
このような状態だと輸出産業にプラスだと言われていますが
それは日本に工場があった二十年前の話で
今はどこも海外に工場をもっており、現地の通貨でお金を払うことが多い以上
はっきり言ってこの円安はかなり危険です
ただ日銀はまだこれをやめない姿勢なので
まだまだ円は安くなると理解しています
なので、今ドルを買うのは大きなチャンスだと思っています
ドル=130円はすぐそこ、年内で150円くらいの可能性ありとも言われていますからね
ただ流石に130円台になったら政府が介入すると思いますので
その時にどう対応できるかが注目ですね
いずれにせよ、リスク分散は大切です
円で持ちすぎず、ドルで持ちすぎず、株式で持ちすぎず
そのようにうまくコントロールしていきたいですね