DraftKings、ティッカーシンボルは$DKNG です
スポーツベッティングと呼ばれる、スポーツでの賭け事や
オンラインカジノの胴元として知られています
HPはこちらです
ただ、日本からだとアクセスできません。面白いですね
米国からだと以下のようにアクセスできます
同社が手掛けているビジネスは今米国で大ブームになっている分野であり
他の会社がやっていなかったビジネスなので上手く化ければ大変面白い企業なのですが
賭け事が中心の事業なので禁止している州も多く、今後の認可によって収益が大きく左右されるので買うには大きなリスクが伴う企業といった印象です
少しくらい買ってみても面白い企業かなと思っています
事業内容は大きく3種類
スポーツベッティング
日本にもToToくじなどありますが、それと同じようなものです
NFL, MLBのそれぞれの試合に対してユーザーが掛け金を払い、
DraftKings側がオッズを決めて、当たれば賞金が出る、といった感じです
DraftKings側がオッズを決めるため、大きな赤字は出にくいと考えられます
(大穴とか出たら話は別ですが)
DraftKingsの収入は、負けたユーザーの掛け金から買ったユーザーへの賞金を引いたものですね
低課金・無課金ユーザーへの広告でも儲けています
このスポーツベッティングは、まだまだ禁止されている州が多いため
今後認可されている州を増やせるかどうかが一つの焦点になります
私が住んでいたアラスカ州もNot Legal = 不認可ですね
まあアラスカはアイスホッケーばっかで野球やアメフトはあまり縁がないので仕方ないのですが、、
オンラインカジノ
カジノというとラスベガスが有名ですが、そのオンライン版です
提供しているのはルーレット・スロット・ポーカー・ブラックジャックなどですね
オンラインでのカジノは、リアルよりも胴元側の不正がしやすい
=胴元側でインチキができる と考えられるため
あまり大きな掛け金は支払われないイメージです
DraftKingsの収入はユーザーが負けた場合の掛け金です
上手く運用すれば赤字はでなさそうですが
あまりにユーザーが負け続けると問題になりそうですね
ここの蛇口の緩め具合、勝たせる匙加減が大事になります
オンラインカジノは州による規制が厳しいことでも知られています
これは、アメリカの歴史的にネイティブアメリカンたちが運営していた俗にいうインディアンカジノの既得権益の問題や
ギャンブル依存症などの問題があるからです
最近では4月にニューヨーク州が解禁しました
本丸のカルフォルニア州での解禁がきたら大きなニュースになるでしょう
多くの州は新型コロナウィルスで財政にダメージを受けているため
ここでオンラインベッティングを解禁し(みかじめ料として)州に少しでもお金が落ちるようになれば
財政が潤うと考えている州は多いのではないかなと思っています
ので、今後も解禁する州は増えるのではないでしょうか
ファンタジースポーツ
DKNGの本丸、主役サービスです
これはプロ野球チームを作ろう!のようなサービスです
すなわち、ユーザーが実際のスポーツ選手を使ってオリジナルチームを作り
実際の成績を元にしながらユーザーが競い合うゲームです
(今日この選手が点を決めたらゲーム内でもポイントが入るイメージです)
対象は野球(MLB)アメフト(NFL)バスケットボール(NBA)の他サッカーやテニスなどもあり幅広いです
毎試合の掛け金の他、自分のチームがランク付けなどされて
上位チームに入ると賞金がもらえるといったイメージです
そしてDraftKingsの収入はユーザーの掛け金の一部(10%ほど)です
米国のスポーツファンたちは、選手たちの成績データを纏めて
分析しながら観戦している人が多いので、そのような国民性にヒットしているサービスです
ホームページやYoutubeでも毎日の試合の解析をよく挙げている人が本当に多いです
一方で日本だと、どっちかというと地元やひいきのチームを応援している地域性なので
少し感性が違いますね
なおワシントン州やルイジアナ州など一部の州はこのファンタジースポーツを規制しています
黒い州が利用できないところです
大半の州で問題ないですね
スポーツ運営側とのWin-Win関係へ
DKNGはNFLの公式スポーツベッティングサイトに認定されています
さらにはハイライトや動画配信等、スポーツ配信のようなことにも力を入れています
これを見る人が増えることにより
より深くスポーツに興味を持ち、オンラインだけでなく実際にスタジアムにも足を運ぶような新規顧客の獲得をスポーツ運営側は狙ったりしています
DKNG側も知名度やブランドの向上、NFLのお墨付きを得たということは
今までのグレーな団体から一皮向けて、正式な会社だと認められたということになります
このようにDraftKingsとNFLはWin-Winの関係を目指しているということですね
オンラインベッティング技術の確立へ
オンラインのギャンブルは展開が難しいことが知られていました
州や場所によって規制が違ったり・胴元側の損失を制限したりすることが難しかったわけですね
DKNGはSBテックの買収を実施して独自のエンジンを開発し、これを解決しようとしています
技術的にもしっかりしている会社であることは非常に大きな強みであります
決算は良し
直近の決算自体も問題はありませんでした
売上高 $312M VS予想 $229M ⭕️
売上高YoY 250%!!! ⭕️ ⭕️
EPS
通年の新ガイダンス
$1.05 ~1.15B VS $1.03B
ただ赤字幅が4半期ごとに拡大してきています
赤字が本当に酷い企業です
とにかくユーザーの拡大時期なので広告を出しまくって
アプリのダウンロード数を増やすのが最優先だからですね
テレビラジオ、Facebook, Instagram, Twitter
あるいはアフィリエイトなどあらゆる広告をうち、ユーザーを誘っています
認可に対してグレーな立ち位置を保っている州も
ユーザー数が多くなってきて、州に対しても利益になることがわかれば
今後は積極認可の姿勢になる可能性があります
既成事実としてアプリのユーザー数が欲しいわけです
この赤字無限垂れ流し姿勢がどこまで株主に容認されていくかが怖い箇所です
もしかすると今後の決算次第で大きく下がるかもしれません
ちなみに会社現在の資金量を考えると、マーケティングにお金をかけすぎるため
どこかで公募増資(株を新規に擦ってお金を企業に入れること)をするかもしれません
そうなると株価は上がりにくくなる可能性があります
この点は少し覚えておいたほうがよいでしょう
株価は直近で下落
5/8に決算があり、しばらく下降気味でしたがその後復活、6/8からまた下落気味です
直近の$55をいつ超えられるかがポイントですね
このチャートは上値が更新できていなく
下値は更新しているので、非常に入るのが怖い形です
SPAC上場時は$10だったので今はその5倍ですね。通年で見ると大きく成長しています
今後経済再開も伴ってオンラインギャンブルの立ち位置がどうなるかが一つ注目の点かなと感じます
非常に面白味がある会社
まとめますと、ドラフトキングスは非常に妙味がある会社です
1. スポーツベッティング・ファンタジースポーツといった新しい市場での先駆者である
2. スポーツリーグと契約を結びブランド力を強化している
3. ベッティングに関しては独自の技術を使い技術力が高い
4. 決算の数字自体は良し
ARKを引き入るキャシーウッド氏のETFにもDKNGは加えられています
一方で
1. 州の規制といった大きな問題はずっと付き纏う
2. スポーツファンタジーの収益に対して課税額をどうするか
といった問題は強く根付いています
政府や州の匙加減で消えてしまう企業でもありますので
大きなリスクがある銘柄であることには変わりありません
また、オンラインカジノもコロナ下で大きく市民権を得ましたが
今後も継続して受け入れられるかは不明です
個人的には赤字垂れ流し問題もあまり良い印象を抱きません
これだけ汚い決算書の数字も珍しいです
個人的には
スポーツベッティングやファンタジースポーツはもう無くならない米国の文化になりつつあると思いますので
世論を味方につけて、ユーザー数の増加とともに幅を利かせて行って欲しいなと考えます