ネットフリックスが2022年度第2四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$NFLXです
今ではもう知らない人のいない、映像コンテンツの制作・配信を営んでいる会社です
サブスクリプション銘柄と言われる会社の一つですが
会社の中身を見てみますと製造業に近いかもしれません
儲けのほとんどを次のコンテンツ作成に突っ込んでまた次へと操業している会社です
サブスクであるが故にキャッシュフローは良い(毎月しっかり稼げる)一方で
簡単にユーザーが離れてしまうこともあるのでそこをどう補うか(=ユーザーを惹きつけられ続けるか)が重要です
最近はオリジナルコンテンツで頑張っていますが
なかなか評判も上上ではなく、苦しんでいた理解です
英語のリスニングとしてNetFlixは結構良い素材なんですけどね
過去の決算はこちらです。内容は良くなく、雪崩のような売りが発生しました
決算結果は悪い
細かい結果はこちらからも確認できます
2022Q2 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $3.2 | $2.95 | ⭕️ |
売上高 | $7.97B | $8.03B | ❌ |
EPSは信じられないことに予想を上回っていますが
ユーロ建て社債の評価益計上でEPSが上昇したということです
一方でドル高が逆風になり売り上げは伸びませんでした
加入者 -97万人 VS 予想 -200万人
加入者は前回のガイダンスでは-200万人と出していましたが
そこは低すぎる目標設定で乗り越えていく作戦だったのかもしれません
加入者減少に陥ってるのは
1月の値上げが一因だったり
Disney +等と競争が激化が原因と言われています
NFLXとしては否定していますが、ね
加入者の内訳は以下
UCAN (US and Canada) -1.3M
EMEA(Europe, Middle East, and Africa) -0.8M
LATAM (Latin America) +0.01
APAC (Asia Pacific) +1.1M
アジアで大きな伸びになり、そこから売上が出たといった感じです
公式では以下のようにまだシェアが高いかのようなグラフが表現されています
ケーブルTVはここ5,10年で終わりを迎え
その後はNetflixの天下になるというような説明もガイダンスでありました
ちょっと楽天的すぎるかもしれませんね
値上げの影響に対しては強気でして
一時的に入会者は減りますが長い目で見れば客単価が上がってプラスだということです
また、マイクロソフトと提携しており
広告を2023年から導入していくとのことです
テレビ的な広告ではなく、もっと複雑になっていく予定ですね
一方でレイオフも行っており
ここ数ヶ月で全従業員の4%である300人の従業員を解雇
5月に150人解雇 4月にもスタッフの一部解雇を実施です
レイオフは日本人にとっては嫌に思われがちですが
株主からすると固定経費削減のような意味合いで好感されることが多いです
次期ガイダンスはボロボロ
第3四半期ガイダンスは以下です
EPS: $2.14 VS $予想2.76
売上高: 7.84B VS 予想$8.09B (前年同期比 +4.7%)
加入者 +100万人(前年同期+3.8%)
YoY +4.7%なんて、グロースではなく衰退企業でしょうか、という感じです
加入者は来期でプラスに転じましたが
価格改定の解約ブームが一旦終わったからと説明がありました
ただ、景気後退に対してエンタメ分野・特に家でのサブスクは強いとガイダンスで述べており
不景気になって人が外に出なくなるようになり(新型コロナウイルス騒動を思い出しますね)
気晴らしを家の中でするようになるからとのことです
これが今後当てはまるかはわかりませんが
興味深い説明なので今後注意してみていきます
株価は暴騰
株価は大きく上昇しました。1日で+7.35%、一ヶ月で+26%です
ただ長い目で見ますとその前の暴落が大きすぎ上昇は本当に微々たる割合です
PERはまだ高すぎるので底打ちと捉えたくはないです
というか今後この企業がもう一度輝く未来がまだ見えず
ストーリー的な意味で難しいかなと思います
(今はまだ、です。今後はわからないです)
買うべきか
買うべきではない企業かなと今は思います
いま米国は下落局面ですが、当然一時的な大きな上げというのは存在します
その中で上げの恩恵を受けられる企業は今まで大きく売られてきた企業でして
例えばまさにNFLXや他のハイテクグロース銘柄です
ただ、これらを今買って確実に利食うのはかなり難しいトレードかなと思います
大きな目で見ると利上げは続き
市中金利が上がる中、赤字企業の評価というのはどうしても下がっていきます
それは株価が下がっていくことと同義です
一時的に上がる中でキビキビと売り買いできるなら良いですが
そうでない(忙しい)サラリーマン投資家にとっては難しい状態です
またNFLXの将来性を見ても自転車操業は変わっていなく
一方で成長率は出ていないため、ある意味老舗銘柄のような立ち位置になっていきそうです
すなわち公共のインフラにとって変わるものでして
今のAT&Tやデュークエナジーなど、そのような立場になってくるかもしれません
その場合配当が欲しいところですが、今の企業状態だとまだまだ厳しい模様です
かといってグロース銘柄のような急成長は見えないため
今の状態はとても中途半端のように感じます
なので、下落相場の一時的な上げに乗るとしても
もう少し筋の良い銘柄が良いですね
昔みんな飼っていた$CRWDとか、決算が良い状態が続いていくならば
まだストーリー的に良いかなと思います
個人的には今ハイテクを買おうとは思いませんけどね
大人しくエネルギー系やヘルスケア系で誤魔化していくつもりです
みんな大好きRPRXもちょっとずつ上がってきていますね
このような銘柄をじっくり見ていきたいです