Rocket Lab USA, ティッカーシンボル$RKLBが5/9に決算を発表していました
同社はロケットラボと呼ばれロケットの打ち上げの他
コンステレーション衛星の作成
その運用など宇宙に関するシステム開発などを専門に行っている企業です
昨年宇宙SPACブームの中で上場した企業のうちの一つでして
注目度は高いのですが、如何せん利上げの煽りを大きく受けて
株価は下がり基調の銘柄です
ただSPAC上場したといっても
もともと普通上場を目論んでいた会社であり
有象無象のSPAC企業(Astraとか)と比べると
まともな企業なのは確かです
前回の決算はこちらでした
赤字拡大が嫌気されていましたね。ニュートロン開発のため仕方ない部分もありますが
売上増加と利益率の上昇
プレゼンはこちらからどうぞ
かっこいスライドですね。Neutronの情報が増えてきた印象です
2023Q1 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | -10¢ | -9¢ | ❌ |
売上高 | $54.89M | $52.98M | ⭕️ |
前年同期比率(YoY): +35%
QoQ: +6%
YoYがガクッと下がりました。
これは去年の決算からちょうど数字が出始めたので仕方ないです
売上の比率は以下でして実はSpace Systemでの売上が大きい状態です
今回は珍しくQoQでみてSpace Systemの売上が下がり、打ち上げの売上が上がりました
ハイライトとしては以下
-2023年第1四半期に3回打ち上げミッション成功。うちの一つは米国のWallopsからの初打ち上げ
-7日の間隔で打ち上げすることに成功。15基のElectron打ち上げの下準備OK
-Neutronの開発は順調。マイルストーン達成で米国宇宙軍からの支払いあり
-衛星部門では8つの重要なミッションを達成し、大規模な衛星とソフトウェアの構築が進行中
-2月にCapella Spaceとの複数打ち上げ契約締結
-Space SystemではRKLBのソフトウェアやハードウェアを採用した8機の打ち上あげ
-NASAのミッション成功。また新しいミッションも獲得(別の会社がしくじって回ってきた)
キャッシュフローは引き続き悪化しています
Q3からQ4で悪化、Q4からQ1で悪化と赤字拡大に歯止めが効きません
営業費用の増加、Neutronの開発費増加、材料費高騰などが原因です
なお、Callでは他の小規模ロケット会社が苦戦してる中、当社はよくやっていると
暗にAstraとかを揶揄してる発言がありました笑
事実AstraがしくじっているミッションをRKLBが取ってますからね
質疑応答は無難な印象でした
MDAの Globalstar programが2024年に始まりますが、収益は次から出てくるとのこと
これは前回でのコールでも述べていた大きな収入予定ってやつです
その他印象的な話としては、いまRKLBは大きなお堀が築けているといった発言ですかね
あくまで小規模ロケットですが、Electronが素晴らしすぎて他社を使う理由があまり出てこない状態になってます
小型ロケット市場ではRKLBが非常に強みを発揮しているということですね
これは、ロケット市場はコモディティ化していく(=誰でもできるようになる)世間の論調と真っ向から対立するもので
非常に興味深いです
一方大型ロケットは全くのブルーオーシャンなので
RKLBもうまくいくかは分からないと述べてました
この点は正直で非常に好感です
ガイダンスは以下
2023年度第2四半期の売上高は$60M-$63M
打ち上げ総数は15回
営業費用は更に増加で赤字増大
大きなマイルストーンとしては、引き続き
2024年では新型ロケットニュートロンの打ち上げ予定であり
これを死守することがRKLBの今後を占っていくことには変わりありません
株価は上昇
この決算を受けて株価は上昇しました
Neutronは計画通り。利益がでている。見通しは悪くない
これらからプラスと判断されたようですね
長期で見ますと5/20にブル相場が終わったようなチャートをしてます
わかりやすく$5を越えるかが今後の注目ですね
今年に入ってからのレンジの動きとは明らかに変わってきているので
今後も注目すべき株だと思います。面白いですね
Neutron次第
RKLBはだいぶ安定してきた印象を受けます
小型ロケットが順調でしっかり打ち上げができていますからね
Space Systemでもしっかり売上が継続しています
なのでこの点は大きくプラスです
今後買えるかを考えるにはNeurtonが上手くいくか、がほとんど全てです
これがマイルストーン順調に達成していきテストよし、打ち上げ、、となると
株価もすごい上がると推測します
大型ロケットであり有人飛行の可能性も秘めているわけですからね
それだけインパクトが大きいのです
一方でこの計画が倒れると一気に会社が傾く可能性があります
今もこのロケット開発に多くのキャッシュが使われている状態でして
2024年の打ち上げに間に合わず、延期を繰り返していくと株価はなくなるでしょう
そういった意味で究極の博打銘柄といっても過言ではないような気がします
今のところは上手く物事が動いている様に見えるので
それを好感して買った投資家も多いように思えます
ただ、こんなにトントン拍子で新しいロケット開発が上手くいくとは考えにくく
どこかで悪いニュースが出るかもな、、と個人的には考えています
その時に株価がどう反応するかもポイントです
ともあれ、宇宙産業大好きな自分にとっては非常に魅力的な企業です
今株を買うならほんのちょっとですね。
Neutron、来年にどうなっているのか非常に楽しみです