マリオット・インターナショナル (ティッカーシンボル MAR)が
8/3に2021年度第2四半期を発表していました
結果は相変わらず、ぬるりとした回復といったところです
前年に比べれば遥かに良いですが完全復活には程遠い認識です
また本企業は持たない経営を徹底しており
しっかり利益が出せている点は大きなプラスポイントかなと考えます
赤字を垂れ流している航空企業やカーニバル($CCL)のような企業とは違い
公募増資もしていないので安心して持ってはいられる銘柄です
売上高は相変わらずミス
詳細はこちらから確認できます
結果は以下です
EPS: 79¢ VS 予想 46¢ ⭕️
売上高: $3.15B VS 予想$3.28B ❌
前年同期比: +115.1%
売上高前年同期比が漸くプラスに転換しました
コロナウイルスの影響は昨年度第2四半期から大きくなったため
その最悪の事態に比べるとプラスといったことです
個人的には少し前年同期比の伸びが小さい認識です
ちなみにコロナ前の2019年第2四半期決算は
EPS:$1.56
売上高: $5.3B
です。まだ道半ばであることがわかりますね
以前DALの決算では、ビジネスクラス利用の増加から出張需要が戻っていることをアナウンスされてましたが
この結果だと、ほんの少しは戻っているかもしれないが、、といった微妙な結果の解釈になりますね
RevPARも大きく増加
ホテル業界の決算は以下の数値を見ることが役立ちます
RevPAR(予約可能な客室の平均単価)ですね
以下のような計算ができます
平均単価 $138 前年同期比 +28.9%
客室稼働率 50.8% 前年同期比 +32%
RevPAR $70.29 (=121*0.38) 前年同期比 +262%
単価・稼働率ともに大きく戻った印象です
地域別ですとRevPARは 前年同期比で
中国で +114.3%
アジアで +147.6%
中南米で +1068.5%
欧州で +732.1%
中東アフリカで +219.1%
となっています
特に中南米のRevPARは大幅に増加しています
なお$MAR側もコロナ前の水準と比べてどうなんだ
といった指標を出してくれています
中国で -16.9%
アジアで -69%
中南米で -38.7%
欧州で -77.4%
中東アフリカで -31%
となっています
北米でも -39.5%であり
世界的に見ると -43.8% です
コロナ前と比べるとマーケットとしてまだ半分近くしか回復していない事実がよくわかります
それでも利益が出せているので敬服するところです、、本当に
いかに経営が考えられているのか
(=ホテルのオペレーション側に責任をおしつけているのか)
がわかります
株価はダウントレンドから転換へ
株価は3月前に大きく上がりましたがその後高値を抜けられず低迷していました
ようやく8月に高値を久しぶりに更新できましたが
今回の決算を受けてまた下落しています
なおコロナ前は$140程度だったため
株価としてはコロナ前の水準を完全に回復しています
売上はまだ3/5程度なので
この状態の株価を高いと見るか、低いと見るかですね
これからも高級ホテル需要は回復していくと考えるならば株価は低い、ですかね
どこかで入りたい銘柄だが、、
Marriottは今年の状態に対して引き続きポジティブだとアナウンスしていました
世界的な景気回復基調は続く
旅行需要も高まっている
オフィスには秋頃から人が戻り始める
といった箇所をポイントと挙げています
私は特に3番目に関しましては少々嫌疑的な見方をしています
オフィスにはまだ人は戻らなく、出張もまだ難しい
というのが私の考えです
特に海外出張は当分難しいと思います
このような高級ホテルは出張需要が旅行需要よりも大きいため
この場合の売上高は今の状態プラスアルファ程度で推移していくのではと想定します
一方で先述のとおり黒字は出せているので会社が倒産することもまずないと思っています
長く持っていればいつかはプラスに転じるだろう、、と考えますが
マーケット全体が不調になる時は当然株価も下がりますので
今、積極的に持てるかというと答えはNoかなと思います
前回の記事では、どこかで入りたいと述べていた銘柄でして
その意見としては変わりありません
入るならばマーケット全体が下がったときですが
そのときに買うなら個別株よりETFかなとも考えたりします
出張需要が今後どうなっていくかは景気動向にも拘るため
引き続きチェックしていく予定です