Salesforce (セールスフォース、ティッカーシンボルは$CRM)が3/1に
2023年度第4四半期決算を発表していました
Salesforceは営業管理システムをSaaSで提供しており、本フィールドで最大勢力となっております
またMulesoft, TableauやSlackの開発と運用も行っています
買収によってこのようなソフトを自社のものとし
Salesforceとくっつけて良さを出していく、といったMSFTのようなことをやっています
IDCのランキングで9年連続CRMで一位を取るなど
CRMの分野では完全な絶対王者となっていますが
その他の領域だと圧倒的とはとても言えない状態です
ただ、TableauがSalesforceのデータにアクセスしやすくなったり
ちょっとずつ買収・統合の良さも出てきてるような気はしますね
前回の決算はガイダンスがイマイチで下落となってました
結果は好調
詳細はこちらから楽しく見られます
遊び心くすぐる絵面は大事ですね
2023Q4 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $1.68 | $1.36 | ⭕️ |
売上高 | $8.38B | $7.99B | ⭕️ |
売上高前年同期比 +14.4%
インフレを考慮するとYoYの伸びが一桁くらいですかね
EPSに関しては従業員の削減や不動産の統合などで
うまく経費削減をしてるとのことです
ほとんどの売上はサブスクとそのサポートから出ています
Subscription And Supports: $7.79B(+14%)
内訳は以下です。
コールではTableauの調子は良かったけど
Marketing&Commerceでは顧客の財布の紐が固くなってると発言がありました
またガイダンスは引き上がりました
特に収益性の改善が素晴らしいですね
ただ、一部資産の計上方法を変更している点には注意です
IT資産の耐用年数を延長して数字としては上方修正になってます
FY24ガイダンス
14四半期
売上高:$8.16 ~ 8.18B VS 予想$8.05B ⭕️
EPS: $1.60 ~ 1.61 VS 予想 $1.32 ⭕
通期
売上高:$34.5 ~ 34.7B VS 予想$34.03B ⭕️
EPS: $7.12 ~ 7.14 VS 予想$5.84 ⭕
今回の注目ポイントとしてはOperating Marginの好調さですね
もう売上高の成長性では勝負しないようなスタンスになってきました
これはマーク・ベニオフがコールの初っ端で以下を目指すと言っており
その意志の強さを感じます
"most profitable software company"
SaaSの強みを生かして利益をしっかりと出していくということで
これが投資家の好感にもつながっているのかなと
↑紺色の折れ線がOperating Marginとなります
見ての通り過去最高の利益率となってます。素晴らしいですね
なお売り上げの地域差としましてはどれもバランス良く伸びてます
為替の問題がなければ特にAPACで+30%だったとのことです
また自社株買いが当初予定の$10Bから倍の$20Bに上乗せされた発表がありました
株主還元もしっかり行っていく姿勢ですね
自社株買いを行うと、市場に出回る株が少なくなるため
需要が引き締まるので価格は上がります
QAでは今の所これ以上の大きなリストラなどは想定していないような話がありました
また、今後これ以上不景気になっても
CRMには十分なノウハウと経験があるのでそんなに心配はしないとの旨のコメントありです
他の新興グロース銘柄とは違う余裕のようなものを感じられるセッションでしたね
株価は上昇
株価は決算を受けて上昇しました
凡そ+11.5%ですね
長期で見ますと以下でして
新型コロナウイルス騒動の前の株価を回復している状態です
ハイテク銘柄ではこの水準を下回っているものも多いので
力強さを感じられるチャートですね
前回の決算が底のような動きですね
直近の金融不安でも売られる方ではなく買われる側でした
これも大型ハイテク企業、つまり小さいMSFTのような扱いの模様です
喜んで買う企業ではない
CRM,今回の決算はすごく良かったです
とりわけこの難しい時期にしっかりと利益が出せている箇所が素晴らしいです
その点で他のハイテク企業、SaaS企業とは大きく違ってプラスだと考えます
ただ、今のタイミングで喜んで買い集める企業ではない判断です
ハイテク企業であることと、直近の株式市場が早期利下げを望み過ぎていることから
例えば次のFOMC後のような箇所で調整が入ってもおかしくない企業かと考えます
CRMを買いたいなら似たような意味合いでQQQのようなETFかなと思います
しかしこれも直近は少し上がり過ぎなので大金を投じるには疑問です
決算数字はすごく良いので引き続きウォッチしていきましょう