Mongo DB、モンゴDBが2023年度第4四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$MDBです
同社はNoSQLという新しい考え方のデータベースを提供しております
提供形態としてはソフトウェアとしてのサーバへのインストールだったり
SaaSとしての提供、サービス名Atlasが有名です
お客さんはサーバーを用意する必要がなく
気軽にサービスを試すことができるので非常に今流行っています
NoSQLの対義語はSQL、要するにリレーショナルデータベースでして
こちらはMicrosoftのSQL ServerやOracle のOracle DB、MySQLが有名ですね
MongoDBはNoSQLの中ではドキュメント指向のDBでして
自由度の高いドキュメントという形でデータを格納していきます
そのドキュメントに定義はないため
都度異なるデータを高速に書き込める、スキーマレスなDBとなります
大容量でも高速に動くと言われており
例えばネットゲームのログやトランザクションデータによく使われています
一方できっちりしたデータの管理には適さないので
複雑なクエリやデータの正規化が必要な物に関しては
比較的RDBで管理する会社が多いですかね
Uberもログのようなデータの一部をMDBで扱っています
ただ、最近ですと銀行や証券会社も採用している状態です
マスターのような箇所には使ってないと思いますが
どのような箇所で利用しているのかはちょっと調べたいです
ミッションクリティカルなものに徐々に使われ始めているとのことです
また分散型アーキテクチャとして優れているといった面があります
アプリが大きくなるにつれて容易に拡張できるということですね
前回の決算内容はこちらです。珍しくガイダンスが良かったです
決算結果はとても良い
公式発表はこちらから
2023Q4 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | 57¢ | 7¢ | ⭕️ |
売上高 | $361.3M | $337.66M | ⭕️ |
売上高前年同期比(YoY): +36%
YoYが低くなってる点がちょっと気になります
相変わらず、ガイダンスで出した低いハードルを乗り越えるスタンスは変わらないですね
売上のほとんどはサブスクによるものですね。内訳は以下です
Subscription $348.2M (YoY+35%)
こちらもYoYがだいぶ下がってきてますね
とくにAtlas(SaaS)の伸びは継続して素晴らしいものがあります
MongoDB Atlas: 50%YoY
Q3では今回の売上の65%を稼いでいます
Atlas一辺倒になってきてる点は悪い点かもしれません
Atlasは文字通り従量課金なので、使われなくなると売上が減ってしまいます
またQ4では顧客の休暇などで利用が減り予想を下回ってます
またMicrosoft Azureとの統合も順調でして
Atlas On Azureのような製品が強みを出してきてます
一方でAzureだけでなく他のクラウド、例えばGoogle Cloudともパートナーシップを結んでますね
AWSは、ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)地域で大きく伸びたとのことです
顧客の数も増加して40,800以上になりました
前期が39,100以上だったので伸び率は小さくなってます
直販顧客は500社くらい増えてますね
また経費削減に関わる箇所も触れており
従業員増加を今年はかなり抑えるとのことです
あとサポート分野への投資も防ぐと発言ありです
ARRは120%を超えています
この指数はサブスクで利益を得ている企業にとっては非常に重要な指数ですね
毎年同じお客さんは課金を続けているということになり堅実な売上が期待できます
ARRまたは年率換算MRR(MRRに12をかけたもの)が
10万ドル以上の顧客数は1651です。前年同期は1307でしたね
また100万ドル以上の売上を計上する顧客は213社
こちらの前年同期は164社ですね
また気になるフリー・キャッシュ・フローは$23.8Mでした
ガイダンスは黒字継続です
FY24
売上高 $1.284B VS 予想 $1.27B ⭕
YoY +47% ⭕
EPS 81¢ VS 予想 30¢ ⭕
ただAtlasの売上はQoQで小さくなるだろうとの発言ありです
数字自体は良いもののあまり明るい見通しではなかった印象です
Enterprise Advanced(EA)もあまり芳しくないと言ってましたね
コールではこの苦戦の原因はなんだと聞かれてました
これに対してはあくまで経済的な逆風が原因だと回答です
それでもMDBの製品自体はインフラであり、贅沢品でないから足腰はしっかりとフォローしてました
株価は下落
株価は決算を受けて下落しました
MDBは決算後素直に反応する方の銘柄です
だいたい決算が悪いので暴落が多かったのですが、今回もそうでしたね
ただ株価自体は底から+57%ですね
ハイテク銘柄でも頑張っている方かなと思います
一方で最高値から-61%という変動が非常に激しい銘柄になってます
まだまだPERが高すぎるか
今回の数字自体は良かったのですが
少しガイダンスが弱気でしたね
数字よりも口調というか説明があまり釈然としませんでした
マクロ経済に影響を受けてただ不調、、との説明でした
Atlas一本で企業の売上を支えている以上
この見通しだと微妙ですね
数字の割に決算の後で売られたのもなんとなく理解できます
このPERで株価を維持するには高い成長と良い見通しをガンガン出してほしいのですが
今回の説明だとそれが欠けていて厳しい印象です
このことからNot buy継続ですね
仕事でも使っており、良い企業なんですけど
それでも株価の評価がまだまだ高すぎる判断です