**この記事は古い記事です。Affirmに関する最新の見解はこちらもご覧ください
2021/8/27 Amazonがaffirmと連携を発表しました
業界には大きな衝撃が走っています
内容を確認してみましょう
(偶然だと思いますがロゴがよく似ていますね)
AmazonでBNPLが可能に
発表としては
Amazonがaffirmと連携する
=Amazon.comのサイトでaffirmで支払える
といったものです
affirm自体はBNPL(Buy Now Pay Later)を提供しているため
Amazon.comでBNPLが出来るようになるようになります
BNPL自体はここ一年世界のホットニュースでして
消費者が小売店で買い物した際にBNPL業者が建て替え払いをして
ユーザーが後での一括払・または回数少ない分割払いをするものです
この際原則ユーザーには利息・手数料がかからない点がクレジットカードとの違いですね
また、審査(与信)もクレジットカードほど厳しくない点もクレジットカードとの違いです
日本だと、クレジットカード払いの一括払いが主流(だと思う)
かつ、手数料は小売店が負担していることが殆ど
なのでクレジットカードの手数料や利息は馴染みがないかもしれませんが
本来クレジットカードはこのような手数料や利息ビジネスで儲かっています
(悪名高いリボ払いなど驚異的な手数料ですね)
BNPL業者はこのような既存の与信制度に対して
ユーザーフレンドリーな面を前面に出してユーザーを獲得しながら
一石を投じている企業になります
消費者にとっても使えるなら、手数料や金利がかからず
簡単に利用できるBNPLの方が良いですよね
繰り返しになりますが、日本はクレジットカードの審査が甘く
一括で返済できる枠が大きいため
少しピンとこないかもしれません
Amazonの事業拡大へ
Amazonは広い事業を持つ
さて、世界ではGAFAMがあまりにも大きな力を持ってきていることが
問題となってきています
何度も何度も、独占禁止法や解体の噂が出ており
その巨大な力が危惧されているわけです
改めてAmazonの事業領域を見てみますと
小売(Amazon)
クラウド(Amazon Web Service)
エンタメ(Amazon Music, Amazon Prime)
薬局(Amazon Pharmacy)
などなど、、多々に及んでいます
柱の一つはAWSなのですが、これはBtoBなので今回は少し横に置いておきましょう
Amazonで電化製品を購入し
Amazonで消耗品を購入し
Amazonで薬を購入し
Amazonで音楽を聴き
Amazonで映画を見て
Amazon Pointを貯めてそれらをまた他のことに使っていく、、
BtoCの消費者の生活の一部になっていることがよくわかります
Amazonは悪い決算を脱却したい
こちらの記事でも書きましたが
Amazonは直近の決算内容が悪かったです
これは米国でのコロナでの特需から一転
経済再開の影響で人々がEコマースを使わなくなったことが原因の一つです
今後ももう一度強力なロックダウンでもない限り
去年のような強い決算を出すことはすごく難しいと思います
ここで、affirmのようなBNPLを導入することで
消費者の購買意欲を刺激し
Amazonを利用する機会を増やそうとしている思惑があると考えられます
Amazonが金融も支配する
また、この連携はAmazonの金融事業への参加を意味します
ユーザーから見ると、Amazon(の裏にあるaffirm)が一時的にお金を貸し付けて
商品を購入し、その後に支払いをする
といった状態になるわけです
平たく言うと、Amazonが銀行のような
-与信業務
-貸出業務
を担えることになります
いままで、Amazonは銀行の免許を取得できずにいました
これは先述の独占禁止法の部分と関係あり
Amazonがこの分野まで手を出してしまうと
力を持ちすぎてしまうことが懸念されるからですね
昔の金融危機の時に、銀行は大きすぎて潰せないことが話題になりましたが
まさにAmazonがその領域に手を出していくことになります
これを米国は許すのか、、かなり注目かなと思います
なお銀行の業務は主に
為替
預金
貸出
と言われています
為替は、もはや為替を気にせず世界中で買い物ができるようになっているため
実質的にその機能を持っています
預金は、Amazonギフトカード とポイントが実質的な預金機能となっているため
こちらもすでに機能を持っています
今回新たに貸出機能を持つと言うことですね
要するにAmazonの機嫌一つでお金を貸してもらえるかどうか決まると言うわけです
これは既存の銀行業務の破壊でもあるため
業界にとっては非常に大きな衝撃だと考えられます
affirmは超優良顧客GET
さて、affirmの方はと言いますと
買収されるのではなく機能の提供というなんとも美味しいポジションになりました
流石に買収だと米国から規制が入ると思うので妥当な判断かと思います
$AFRM自体はPeloton($PTON)がこれまで最大顧客であり
その$PTONがこの前決算を失敗した=売上成長率が伸びなかったため
$AFRM自体もあまり使われていないことが懸念されていました
$AFRM自身も新しい顧客を探していたところですが
まさか、この超巨大Eコマースのユーザーを顧客としてゲットできるとは
思ってもいなかったのではと考えます
$AFRMの株価はアフターで+35%でした
GAFAMのフィンテック進出
さて、Amazonに関わらず
GAFAMはフィンテックに触手を伸ばしています
AppleはApple Cardというクレジットカードを出していますね
Apple Card独自のキャッシュバックがあり
お店はAppleに対し還元率を上げてもらえるよう頭を下げる必要が出てきました
また与信もそれなりにしており
審査で落とした人に対して、公正プログラムも提供しています
クレカの審査落ちても理由が不明なことが多かったため
ありそうでなかった箇所ですね、これは
このようにGAFAMが目を向けているのは金融です
消費者のお金を預かり
お金を貸し付けたり
することで、お金の動きを押さえるのがこの目的です
ただでさえ超巨大企業が、さらに金融まで司り始めたら
国がコントロールできなくなると思うのですが、どうなるのでしょうか
不景気になったら負債が大きく焦げ付いて
リーマンショックの消費者金融版が起こるリスクも大きくありますが
何か上限など設けるのでしょうか
(米国は来月も給料がもらえることが保証されていない国です
返済されない借金を$AFRMが抱え込むリスクが大いにあると感じています)
是非は置いておいき、注目すべき世界の潮流です
買うべき銘柄は何か
この一連の流れの中で大きく得する銘柄一つが示唆されます
それはMarqeta($MQ)です
$MQ自体はクレジットカード発行やバーチャルカード 発行での
決済の技術を牛耳っているのですが
顧客としては
Square
DoorDash
Coinbase
Affirm
などがありました
今年に入り、さらに
Google Pay Balance Card
Apple Card
など顧客を拡大して行っています
そして先日Affirmとの連携は2024年まで続くことを発表していました
Affirm自体の役割はAIを使った与信であり
決済の仕組み自体はこのMarqetaが提供するAPIを利用しています
今回AmazonでAffirmが連携されるようになると
すなわち、Marqetaも連携されるようになると考えられます
Apple Card発行で乗りに乗っているところに
さらにAmazonでの利用ができると
$MQが使われる機会が多くなり、大きく売上に貢献されるのでは、、と理解します
$MQ自体の株価は+15%です
今後もBNPLが世界の潮流として進んでいくこと
巨大企業がクレカやバーチャルカードを発行し金融に手を出してきていること
その背後の技術はMarqetaであること
これらを考えると
$MQが今後も伸びていく可能性というのは大きくあるのではと思われます
$MQに関してはこちらでも記事を書いていますが
今後も注目できる銘柄だと、改めて実感しています