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Zoom Video Communications (ティッカーシンボル:$ZM)が
8/22に2022年度第2四半期決算結果を発表していました
COVID-19の時代は大きく値を伸ばした銘柄ですが
今では終わっていく銘柄の代名詞になっています
新型コロナウイルスの時代が過ぎた今に
どうやって新しくビジネスを伸ばしていくのかが注目でしたが
決算を見るに、まだ難しいですね
いまだに新型コロナ特需を引きずっていてその影を追っているように見えます
数字はダメ
細かい数字などはこちらから
2022Q2 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $1.05 | 93¢ | ⭕️ |
売上高 | $1.099B | $1.12B | ❌ |
売上高前年同期比は +8%です
インフレ率を考慮すると実質はマイナス成長でしょうかね
顧客を繋ぎ止めておくための営業やマーケティング費用がかさんだ影響で
純利益は大きく減っています
特に数字が悪い事業はオンラインと呼ばれているものでして
対象は中小企業や個人です。これらの新規加入が減ったり
出社再開でビデオ会議の頻度が減ったりしたことも影響しています
そのため、無料プランの制限を厳しくして有料プランへの誘導をしたりしています
一部のユーザーはそもそもZoomでなくて良いのでは?と思ったりしているので
この誘導が吉と出るか凶とでるかはわからないです
実際無料プランだと2人の会話でも40分制限になっていますしね
売上高を見て見ますと
2年前は+3桁成長、その後も+70%, +50%と成長してきましたが
ついに全く成長できなくなってきました
売上成長が低かった理由としてドル高を上げていましたが
到底それだけではないように思えます
Zoom Contact Center (企業の電話の代わりになるようなもの)の売上が好調
ある企業は遠隔医療のためにZoom Phoneを採用
米国の一部の大学でZoom Phoneを採用
一部の大手企業もZoom Phoneを採用
など良いニュースもあるのですけどね、数字が追いついていない印象です
以下のようにZoom Phoneはちょっとずつ拡大しています
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Zoom Phone、Zoomのアプリ上でチャットや電話、Web会議ができるものでして
Zoomに昔のSkypeのような機能を追加した感じのものです
さらに社内の電話の転送やボイスメッセージがスムーズになるということですが
ちょっとインパクトに欠けるかな、との印象です
このご時世社内電話をどれだけ使う人がいるのか、、と思っちゃいます
私がIT企業に所属しているからかもしれませんが基本チャットベースの会話です
電話はかけず、Web会議は行います
そうなるとTeamsで良いんですよね
キャッシュフローは引き続き強いです
ですが去年からは実はほとんど変わっていません
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NDR(他の企業で言うNRR、既存顧客からの売り上げ)はまだ強かったです
サブスクリプションを展開している企業なのでこの数字はとても大事ですね
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Zoom Phoneはまだ好調とのことでして
これが今後どこまで走れるかというところでしょうか
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今回のCallの内容を聞いていましても
ZoomはB2Bに完全に舵を切ったと考えることができます
今までの一瞬の輝きは捨てて、まっさらな状態でこの企業を評価する必要がありそうです
2022年度第3四半期ガイダンスも悪かったです
売上高: $1.095B~$1.100B VS 予想 $1.15B ❌
EPS: 82~83¢ VS 予想 92¢ ❌
FY23ガイダンスも下方修正です
個人や中小企業向けの販売低下が響いています
良いところがないですね
売上高 $4.385B~$4.395B VS 予想 $4.53B ❌
EPS $3.66~$3.69 VS 予想 $3.82 ❌
株価は大暴落
株価はアフターの決算を受けて大きく下落しました
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ZMは決算後にしょっちゅう暴落していますね
この決算で買おうとしている人たちは何を考えているのかわからないです
なお少し長期で見ると最高値から-85%です
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新型コロナウイルス時代の寵児として一時の輝きを得ましたが
今ではそのかけらもありません
戦略的には、もう中小企業や個人に対してあまり希望を持っていなく
ZoomPhoneを利用しBtoBでの囲い込みを頑張ろうとしている時期と考えられます
今までのやり方とは全く営業が必要なため
実質1からのスタートといった状態ですね
ただ、Zoomアプリのイメージが世間に浸透しているだけまだマシかもしれません
新しい船出がうまくいくかどうかはしっかり見守っていきましょう
10年国債金利はいただけない水準に
さて、米国では長期金利が再び上昇しています
このような状況下ではハイテク株に不利のため、今ZMを買うのは得策ではないですね
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だいぶ際どい水準になってきました
利回りの上昇は国債が買われないことを意味しておりますが
金利でもだいぶ妙味が出てきており
わざわざ株を買う人間がどれくらいいるのか、といった状態ですね
9月に入り油断できない相場が続いています
円安もかなりいただけない水準ですが
ほとんどドルで生活している自分にとってはあまり大きな痛手ではありません
(給料の一部はかなり痛手ですが、、)
リスク分散をしっかりしながら今後も相場と向き合っていきたいです