AT&T 米国の大手通信会社です。ティッカーシンボルはTですね
昨日より株価が急落しております
2018年に約$850億でWarnerMediaを買収していましたが
それを手放してDiscoveryと統合させる発表をしたからですね
通信事業とメディアの統合ができなかったというGive Up宣言です
経営の判断ミスでもありますが
これはコロナの影響もあり、一概に責められません
AT&T側は本事業の売却により負債が減ることになります
減配の可能性
ワーナーは$81億の利益をATTに与えていました
割合にすると利益の21%ですね。
今後これがなくなるため減配もやむをなしといった印象があります
ちなみに配当性向をフリーキャッシュフローの60%から40%にするといったアナウンスが出ていました
フリーキャッシュフローが大体$20Bだと発表されているので
$8B程度になる計算になります
現在の株式数が700万株以上なので
一株当たり配当は$1.1くらいでしょうか
現在の配当は$2.08なので
今から半額になる、というのが既定路線となります
ちなみに株主にも新しい会社の株を渡すことも発表しています
要するに
新しいメディア事業会社の株あげるから、減配させてね
ってことですね。これで納得できなかった株主が大きく売っているのだと考えられます
なお、新しいメディア事業は規模としては大きくアナリストの評価も高いです
迷走からの脱却
このワーナー分割は
AT&Tのメディア事業への諦めとともに
本業への集中をアナウンスした形となります
実際に5Gへの設備強化をAT&Tは宣言していました
AT&Tが持つ事業は
モバイル (黒字)
ケーブルテレビ(赤字)
となります
5Gで大きく出遅れているので、果たして、、といったところです
そもそもメディアに手を出した理由は
モバイル事業の頭打ちだったので
それを巻き戻すとなると
では今のTに成長はあるのかといった話になりますよね
正直本業もきつい戦いが繰り広げられるのではないでしょうか
高配当個別銘柄の呪い
このTですがコロナショック以降ロクに株価は回復せず
回復したと思ったら大きく売られてさげ、、を繰り返している
わりとどうしようもない銘柄です
そして実際に減配が発表されるとさらに株価が下がると予測されます
投資家は減配 ✖️ 株価下落 のダブルパンチを喰らうことになりますね
同じようにダブルパンチを喰らった企業の例はクラフトハインツが挙げられます
2019年2月に減配を発表し株価も急落しました
AT&Tもこのような悲惨な末路を辿る可能性があるということです
高配当個別銘柄のリスクの高さがわかると思います
繰り返しますが、配当を狙うなら個別銘柄よりETFを持っていたほうが良いかなと思われます
株価が安定するため、目的である配当に集中してもらっていけますからね
テーパリングの動きもありますし、個別株の見極めは厳しくやっておく必要があると思います