![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-12.12.46.png)
UiPath (ユーアイパス)、ティッカーシンボルは$PATHが2022年度第2四半期決算を発表していました
同社はルーマニア拠点の会社でしてRPA,Robotic Process AutomationのSaaS提供をしています
RPAはここ数年企業でブームですね
ユーザーがやるような作業をロボットに覚えさせて代行してもらうイメージです
エクセルマクロが何にでも使えるようになった感じですが
操作を覚えさせるにはプログラミングなどが要らないため
ユーザー部門、要するに情報部門の人以外でも作れるといった利点があります
(本当にそれをすると大変なことになるのですが)
$PATHは特にAIなど利用して、難しい作業でもできるといった魅力があります
後、何故か日本で異常に人気があります
決算結果は良かった
グラフなどはこちらから
2022Q2 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | 1¢ | -5¢ | ⭕️ |
売上高 | $195.5M | $184.34M | ⭕️ |
売上高前年同期比(YoY): +40%
少し成長率が鈍化していますね
ガイダンスは伸びていますけど少し弱いです
第3四半期ガイダンス
売上高 $207M ~ $209M VS 予想 $206.17M ⭕️
売上高の推移は以下です。グロース銘柄としては少し物足りないかもしれません
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-13.25.31.png)
顧客の数は少し増加しました
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-12.47.16.png)
このスライドは、全く同じ比率で比較していないのに比較しているように見せて
すごく成長しているように感じさせる、悪意あるグラフですね
日本のマスコミとかがよくやる手法です
日本で人気のある企業ですから、このようなごまかし手法も日本リスペクトしているのですかね
個人的には好きではないです
ぱっと見2倍の成長!って見えちゃうんですよね
でも実際には10%も成長していないです、これ。決算書で使うべきではないです
一度こういう図を見てしまうと、他のグラフも全く信じられなくなってしまいます
株価は下落
株価は大きく下落しました
期待先行での株価が高過ぎた感はありますね
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-12.36.22.png)
IPO後の株価の動きとしましては、最底値を更新し続けているように見えます
最高値からは現在33%下落している状態です
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-12.35.59.png)
とてもじゃないですがチャートを見て入れる状態ではないですね
このような動きだとトレンド転換する前に入るのは非常に勇気がいる状態です
株価を動かすのは機関投資家なので、機関が買ったのを確認してから
個人投資家はしっかりと後追いしていく必要があります
RPAの未来と気になる環境
RPAは幻滅期
RPAについてですが
ガートナーのハイプサイクルの中だと幻滅期に突入している中だと考えます
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-12.32.00.png)
ここより転載です
技術というものは
出自のときには大きく期待され、過度な期待のピークを過ぎ
やがて人々はそれに幻滅した後で徐々に生活に根付いていくものがある
のような解釈ができます
RPAも当初は、
これで事務作業がなくなる!
ホワイトワーカーが駆逐される!
など触れ込みがありましたが
実際には
ロボットの管理が大変、よくエラー出して死ぬ
画面を使うためPCをオンにしておく必要があり前時代的
ユーザーが勝手にロボット作りまくっちゃうとダブりやリソース競合が発生し、お金などの面で大変なことになる
などありまして
結局ちょっと便利なマクロのような存在になり
IT部門のような特定のチームがロボットの管理を全てしているところが多い印象です
そしてなにより、思ったより臨機応変に動けない(当たり前なのですが)
といった点がユーザーを幻滅に放り込んでいるような気がします
この幻滅期から抜け出せるかがポイントですね
多くの企業が使っていき、好事例が確立されていけば
RPA万能ではないけど、RPA便利だねといった距離感でいられるかもしれないなと思います
Microsoftに勝てるか
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-13.10.42.png)
そして1番の問題はこれです
Microsoft Power Automateですね
以前この記事でも紹介しましたが、
Power AutomateはMSFTが提供するRPAです
Officeシリーズを使っているユーザーなら無料で使えます
UiPathに何千万も払っているのが馬鹿らしくなるなりますね
また、この製品はExcel, WordあるいはVBA等の他のMicrosoft製品群と親和性が高いのが魅力となります
Excel, Wordは仕事と切っても切り離せない関係なので
ここのあたりMSFTがどう追い上げていくがポイントになると思います
このPower Automateはリリースされて1年半となりました
今後TeamsとSlackのような以下のグラフを描くことになるのか要チェックですね
![](https://takumimuscleblog.com/wp-content/uploads/2021/09/スクリーンショット-2021-09-09-13.29.50.png)
RPAも切り替えコストが結構高いため
一度UiPathを導入するとそう簡単にはPowerAutomateには出来ないと思いますが
今後どのようにMicrosoftとUiPATHが戦っていくのかは見どころです
なおUiPATHは個人的には買いたくない銘柄ですね
投資家を騙すスライドがある
Microsoftの脅威から逃れられない
RPA単体では伸びに限界がある
といった理由からです
RPAに投資したいという意味ではMSFTを持っていた方が遥かに安泰ですね