Mongo DB、モンゴDBが2022年度第4四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$MDBです
同社はNoSQLという新しい考え方のデータベースを提供しております
提供形態としてはソフトウェアとしてのサーバへのインストールだったり
SaaSとしての提供、サービス名Atlasが有名です
お客さんはサーバーを用意する必要がなく
気軽にサービスを試すことができるので非常に今流行っています
NoSQLの対義語はSQL、要するにリレーショナルデータベースでして
こちらはMicrosoftのSQL ServerやOracle のOracle DB、MySQLが有名ですね
MongoDBはNoSQLの中ではドキュメント指向のDBでして
自由度の高いドキュメントという形でデータを格納していきます
そのドキュメントに定義はないため
都度異なるデータを高速に書き込める、スキーマレスなDBとなります
大容量でも高速に動くと言われており
例えばネットゲームのログやトランザクションデータによく使われています
一方できっちりしたデータの管理には適さないので
複雑なクエリやデータの正規化が必要な物に関しては
比較的RDBで管理する会社が多いですかね
Uberもログのようなデータの一部をMDBで扱っています
後、分散型アーキテクチャとして優れているといった面があります
アプリが大きくなるにつれて容易に拡張できるということですね
前回の決算内容はこちらです。珍しくガイダンスが良かったですね
決算結果は問題なし
公式発表はこちらから
2022Q4 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | -9¢ | -23¢ | ⭕️ |
売上高 | $266.5M | $241.7M | ⭕️ |
売上高前年同期比(YoY): +56.0%
第3期が+50%、第2期が+44%だったのでYoYが上昇しています
特に第4四半期は数字が伸びやすいとのことでしたが、
立派な数字ですね。MDBはグロース銘柄で上場して5年という決して若くはない方です
それでいてこのYoYは評価に値するでしょう
売上のほとんどはサブスクによるものですね。内訳は以下です
Subscription $258.2M(YoY+58%)
Services $8.3M(YoY+17%)
Servicesの数字は少々減少しています
とくにAtlas(SaaS)の伸びは継続して素晴らしいものがあります
MongoDB Atlas: 85%YoY
Q3同様に今回の売上の58%を稼いでいます。大したものですね
顧客の数も1/31付でQ3から2000以上増加して33,000以上になりました
この数も順調に伸びている認識です
ARRは120%を超えています
この指数はサブスクで利益を得ている企業にとっては非常に重要な指数ですね
毎年同じお客さんは課金を続けているということになり堅実な売上が期待できます
ARRまたは年率換算MRR(MRRに12をかけたもの)が10万ドル以上の顧客数も上昇し
1307とのことでした。前年同期の975から大きく上がっています
顧客一人当たりの収益の増加の理由として
セルフサービスで使っていた人たちが、MDBの直接的なサポートを求めるようになったとのことでした
例えばMSFTも同じようなことをしていますが、この直接サポートの質が度々問題になってきています
直接サポートの重要性が今後も大事になってきますね
また、営業の数字も改善しています
ただオミクロン株の影響による出張の中止も結構影響しているとのことで
今後は旅費や出張費が重なってくるといった説明がされていました
営業キャッシュフロー・フリーキャッシュフローが黒字になったのは初めてとのことでした
今更感もありますが、喜ばしいことです
またこの会社、いつもいつもガイダンス低めに出す企業ですが
前回引き続き今回のガイダンスもよかったです
売上のほとんどを持っているAtlasが消費できる営業日が少ないとのことで
Q1は少し売上が下がるらしいです。サブスク独特の理由ですね
EPS: -12 ~ -8¢ VS 予想 -17¢ ⭕️
売上高: $263M ~ $267M VS 予想253.41M ⭕️
ロシアウクライナの問題による影響は特にないと述べていました
通期ガイダンスは予想を超えています
EPS: -51~ -29¢ VS 予想 -60¢ ⭕️
売上高 :$1.151B ~ $1.181B VS 予想 1.150B ⭕️
アプリの数だけMDBが活躍できる機会があると同社は述べており
まだまだ規模拡大は容易だとのことです
ちなみにこの銘柄ずっと赤字続きなのですが
一体いつから黒字になるのかも一つ注目です
株価は急騰
株価は決算を受けて急騰しました
MDBは決算後素直に反応する方の銘柄です
基本的に低いハードルを毎回決算で超えていく銘柄なので
決算チャレンジには向いている株ですね
一月で48%と大きく上昇しています
いや、すごい上がりようですね
一年で見ても以下の動きでして
血反吐を吐いているグロース銘柄の中ではかなり良い動きかと思います
グロース銘柄を狙うなら
ひと月で伸びているものを買うのに限ると思います
その意味でMDBはうってつけですね
例えば同じグロース銘柄である $Uも伸びてはいますが
MDBほどの強さを感じられません
出遅れと見ることもできますが、買うのはまだ危険かなと思います
利上げに立ち向かえる企業を探せ
MDBは厳しいGAFAMのパクリ戦略に果敢に立ち向かっている企業ですね
Atlasが伸びる限りMDBもある程度は成長が期待できると考えられます
カンファレンスコールでも2018年以降AWSとも上手くやっているし
Azureのパクリとも上手くやっていける自信がある
と述べていました。この点は非常に興味深いですね
今後利上げは0.5%の水準で行われる予定です
その時にショックが大きくなければ
利上げにもしっかり立ち向かえる企業として見直され
さらに大きな資金が入るかもしれません
利上げは一般的にグロース企業にとって悪ですが
それでも微かに生き残れる企業があるのも事実です
ひょっとしたらMDBはその一部になるかもしれません
ガイダンスも良くなってきましたし引き続き要チェックです