米国株はここ数ヶ月間良いニュースがありません
ワクチン摂取率の急上昇・実経済の回復に伴い
長期金利の上昇
ハイテク株の暴落
仮想通貨も暴落
半導体供給不足
など悪いニュースが目につく感じですね
去年のような輝きを求めてハイテクグロース銘柄を握っている人はもう多くはないと思いますが
そうなると次のリゾート、オーシャンを求めて行くのが投資家といったものです
今の地合いで新しい土地に飛び込むのが躊躇われる場合は
高配当銘柄でお茶を濁すのも良い選択だと思っています
以前このような記事を書きましたが、高配当銘柄も再考ということです
高配当銘柄はSPYD VYMなどありますが
HDVも選択肢の一つかなと感じられます
改めてそのパフォーマンスを調べてみます
構成銘柄には名だたる米国企業が並ぶ
構成銘柄のTOP20には米国を代表する企業が並びます
銘柄 | 割合 | セクター |
XOM | 8.56 | エネルギー |
JPM | 6.86 | 金融 |
JNJ | 6.72 | ヘルスケア |
VZ | 6.31 | 通信 |
CVX | 5.77 | エネルギー |
PG | 5.02 | 生活必需品 |
MRK | 4.07 | ヘルスケア |
KO | 3.99 | 生活必需品 |
MO | 3.94 | 生活必需品 |
CSCO | 3.94 | 情報技術 |
AVGO | 3.48 | 情報技術 |
BMY | 2.79 | ヘルスケア |
AMGN | 2.65 | ヘルスケア |
MCD | 2.47 | 一般消費財・サービス |
TXN | 2.39 | 情報技術 |
UPS | 2.26 | 資本財・サービス |
MMM | 2.24 | 資本財・サービス |
1番割合が多いエクソンモービルは最大級のオイルメジャーですね。
時価総額の大きさももちろんですが高配当銘柄としても知られています
コロナ下でも減配をしなかったことから配当への心意気はすごいものを感じます
2番目がJPモルガンです。こちらも硬い金融セクターです。
資産額と貸出額でNo.1の銀行です。投資銀行としても第3位です
去年は配当を打ち切るかも、とアナウンスしていましたが
今は順調に配当を出しています
3番目はジョンソンエンドジョンソン
ヘルスケアの雄です。配当貴族として知られています。
コロナ下でも非常に安定したパフォーマンスを見せてくれました
4番目はベライゾン。
通信業界ではAT&Tと肩を並べる米国のリーディングカンパニーです。5G中心の戦略で着実に業績を伸ばしています。米国在住の人だったら知らない人はいないですね
この4つで25%、1/4を占めます。
これらの企業はそう簡単に潰れる企業ではないため
(エクソンは一時期危ぶまれましたが)
非常に安定感があります。緊急事態でも安心して見ていられますね
これらのセクターは不景気でも使われ続けることが多いため
売上高も急に倍になることはないですが
急に半減することもまずない、そんなイメージです
この点が大きくSPYDとは異なる点です
SPYDはS&P 500に入っている企業から配当が高いものをただ集めているだけなので
どうしても財務状態が危ない企業、つまり吹けば飛んで消えるような企業がSPYDには入っています
しかしHDVはそのようなものを除外し
優良な企業のみを集めたETFとなっています
SPYDとの相性が良い
HDVは上記のような構成銘柄の特徴上
SPYDと相補的なパフォーマンスを発揮できます
つまりSPYDは
緊急時には株価が下がり安く、減配しやすい
特徴があるのに対し
HDVは
株価が下がりにくく、減配もしにくい
といった特徴があるということです
実際にコロナ下でのパフォーマンスも確認して見ましょう
SPYDは2020/2/21の株価は$39.42 2020/3/20の株価は$22.33です
株価は43%下落でした
配当は12月の$0.497から9月の$0.264まで下がりました
これは47%の下落です
実際に経験するととても嫌になるような下落です
HDVは以下です
2020/2/21の株価は$95.37 2020/3/20の株価は$65.46です
株価は31%下落でした
配当は12月の$0.779から3月に増配し$0.914
6月に減配し$0.879 9月も減配し$0.851でした
なので配当は全く下落していないことがわかります
ここでのポイントは、どちらの方がお得といった話ではなく
大暴落相場でも配当を確実に出してくれる銘柄を持っていると心が落ち着く
といった点です
配当利回りはSPYDに劣るも高水準
HDVの配当は現在一株当たり$0.882となっております
株価は今の$99.38と考え
これが年4回与えられると考えれると配当利回りは
0.882*4*100/99.38
で約3.6%となります
SPYDについて同じように計算すると7.6%でかなり高い水準となっています
SPYDは配当利回りが高すぎる(4~5%が高配当と呼ばれる水準。それ以上は高リスク)と認識されているため
どこかで戻しが来るかもしれません
HDVはSPYDに対して利回りは劣るものの
先述した理由から配当も下がることは少ないため
安心感を買っているイメージとなります
うまくポートフォーリオに組み込みたい
ハイテク一辺倒ではなくなった状況では
このような高配当銘柄もうまく組み込みつつ戦って行く必要があります
一方で高配当銘柄は定期的に買えない銘柄だと思っています
暴落時に仕込む銘柄ですね
そのため今はなかなか買えない時期かなとも感じています
上手くポートフォーリオに組み込みながら
難しい地合いを乗り切っていきたいですね