6月も後半になりました
関東では梅雨入りも発表されぐずついた空模様でしょうか
今年の夏は電気代も暴騰するので、いかに節電ができるかも大事になりそうです
いつも通り半月の相場を観察し、今後どうすべきか考えてみようと思います
前回の記事はこちらです。最後の売り場と警告していましたが、その通りの結果になりました
以下のETF動向を伺ってみました
ETFは全体の動向を掴むには最適かと思われます
VTI
VOO
QQQ
ARKK
HDV
SPYD
IWM
結果としては
-大きな下落再びで最底値更新中
-特にHDVやSPYDなど高配当銘柄の下落が今までにない大きなニュース
-一旦0.75bpsの利上げを織り込んだ形にはなっているがインフレ率には尚注意が必要
と言った状態です
VTIは-7.48%
VTIは再び大きく下落しました
去年からずっと定点観測を続けていまして毎月プラス成長をしていたVTIですが
このような衝撃な下げは5月前半以来の二回目ですね
一ヶ月で見ると-5.14%です。前半は割と動かずだったのですが
CPIの値が高いかも=インフレは治ったという風潮は間違いだったかも
といった噂が流れ始めてから崩れ始め
実際の数字が出てから雪崩です。衝撃です
一年で見ると上値も下値も綺麗に切り下がっている
非常に悪い形のチャートになっています
今までレジスタンスとなっていた$210,さらに$195が上値抵抗線になりました
この二つをブレイクしないと今までの世界には戻れないので
いかに今の状態が厳しいかわかります
最高値から-20%を超えたので定義的には弱気相場・ベア相場入りとなります
この状態で入ろうと言えるのはかなりポジティブな人間かなと思います
まだまだインフレは続いていますし
それを倒すまで株価は二の次というのが米国の今のスタンスなので
まだまだ下がると思っていた方が良さそうです
VOOは-7.43%
こちらはS&P500です。いつもVTIと同じ動きです
VTIの構成の大半がVOOなので数字としてはほぼVTIと同じですね
こちらも一年のチャートでみると、綺麗にダメな銘柄の動きとなっています
下値の抵抗線の存在、上値の抵抗線の存在が綺麗に見えますが
全体的に上値も下値も下に更新し続けている非常に悪い状態です
こちらも$360が次の抵抗線になりそうですね
強かった$380の下値抵抗線が今度は強い上値抵抗線になり
なかなか上に行けないチャートになっています
まずはどこで底値をつけて、それを切り上げていくか
ここのあたりがテクニカル的には重要だと思います
QQQもVTIと同様に下落
QQQはナスダック100に連動します。ハイテク株メインのETFです
構成銘柄はこちらを参考に、Apple, Tesla,Microsoft, Amazon,Meta, Google, NVIDIA... で40%くらいです
一方Zoom, U, CrowdStrikeのようなハイテクグロース株は含まれていません
最近だとペプシコも上位銘柄として存在感を出してきましたね
(といっても割合は2%ですが)
今回もVTI等と同じような幅で下落しました
しかしポイントとしては
4、5月の大下落局面だとVTIなどより遥かに傷が深かったのに対し
今回の下落局面だとVTIなどとほぼ同様の幅で下落しているということです
QQQの下落率は直近の最高値から-30%を超えました
だいぶ面白いことになってきましたね
2020年3月の新型コロナウイルスショックによる大暴落の数値は-27%です
今それよりも大きな下落になっていることを理解しないといけないです
まだ利上げは続くわけですし、もう10~20%は落ちても筋は通るかなと思います
インフレ率と利上げ数字は引き続き要チェックです
ARKKは-7%
ARKKは破壊的技術、すなわちイノベーティブなテック企業に投資するETFです
*ARKKは指数でなくアクティブETFなので参考までに
最近の構成銘柄はこちらからも確認できますが
ZM TSLA ROKU SQ COIN EXAS TDOC TWLO U などなどです
今回は0.75bps利上げの話を受けて急落しました
最高値から見ると-74%ですね
もうコロナバブルを完全に打ち消している状態です
利上げが続いていく以上近寄る必要はどこにもありません
引き続き放置は続きます
HDVの衝撃。-7.55%
ここが完全に衝撃でしたね
HDVがまさかのVTI超えの下落です
最近の構成銘柄はこちらからも確認できますが
XOM, ABBV, JNJ, CVX, JPM, VZ
などなどです。これで40%くらいです
これが崩れた理由としてはエネルギー・通信・日用品銘柄が大きく下がったからですね
特にエネルギー銘柄の下げは今までに見たことがないものだったのですが
主に
バイデン大統領が今のエネルギー価格上昇に対してエクソンなどのやり方(株主還元)を名指し批判
75bpsの利上げにより景気後退懸念。ガソリン価格の低下
のようなものかなと思います
長期で見ても直近のトレンドを明らかに割ったような綺麗に急降下ですね
ガソリン価格は一旦下落しましたが
この後また上がるかどうかが注目です
SPYDは-8.95%
SPYDもHDV同様に大きく下落しました
ARKKやVTIなどを超えた幅で下落するのは今年初めてです
SPYDはS&P500のうちの高配当銘柄を上から100個並べたETFです
最近の銘柄はBKR, CVX, NEMなどですね。それより下はあまり有名ではない銘柄です
こちらも長期トレンドを明らかに割った動きとなっています
やはりエネルギーセクターや通信・日用品セクターのような高配当分野が崩れたのが原因ですね
もしエネルギーの下げがこれからも続くようだとまだまだ下がることになります
そうなると高配当銘柄は少しずつ旨味が出てくるかなと思います
IWMは-6.73%
IWMはラッセル2000に連動する銘柄です。要するに無名小型株の詰め合わせです
下落すると炭鉱のカナリアとして悲観相場が来るのではと言われています
小型株なので上がる時はガンガン上がりますが
下がる時もガンガン下がります。大きく持つのは避けたい銘柄ですね
こちらも最底値を探している状態でして
コロナショック前の状態に戻りつつあります
QQQとかより傷が浅いことは覚えておいた方が良いかなと思います
利上げは強烈な0.75%
米国債10年利回りはまたガツンと上がって一時3.4%を超えました
国債で3.4%の利回りなら株の存在価値が危ぶまれますね
あと2年国債の利回りが一時期10年国債のそれを超える現象が再び起きました
これは不景気の前兆と言われています
要するに短期では国債の価格がどんどん下がっている
=みんな持ちたくない
=米国の直近の景気を心配している
といった状態ですね
ドル円は135円台をいったりきたりしています
不景気が来るとドル安になると言われていますが
今のところ全くその気配は見えないのでまだドルの方で持っていたい水準です
ビットコインはついに下値を破りました
こうなると2万ドルも割るのも時間の問題かと思いますので
もしかすると数年後に金余りが発生するシナリオを考える場合は
1万ドル時代になったら買って放置もアリかもしれないですね
そのほか個別株ですがほぼ全滅です
XOMも前述の理由で最高値から下がっています
どこまで下がるかが非常に大事ですね
食料品の価格に関するETFであるDBAは引き続き下落
肥料の一角であるNutrien ($NTR)も引き続き下落
食品、肥料に対する過度な期待は終わっており
あとは現実でどこまで下がるか、、といった状態でしょうか
前回からインフレに強い企業として見ているダウケミカル(DOW)ですが
こちらは衝撃的な下げをしています
半年だと以下ですね。じわじわとしっかり上がっていることがわかります
下値がしっかり切り上がっていて、まだ上昇トレンドは崩れていないです
また、同様にディフェンシブ銘柄の一角であるコカコーラ($KO)もきつい下落です
今まで安泰だったJohnson & Johnson (JNJ)も下げ始めています
ディフェンシブ銘柄が悉く崩れている以上
いよいよ本格的に危ない状態になっているのかもしれません
それは不景気の到来につながる可能性も大いにあります
一方で不景気が来るということはインフレも治るということであり
また次の金融緩和が来るかもしれないということです
いよいよ、それに備えてじっと耐える日々が始まりそうですね