Peloton Interactive, Inc. (通称ペロトン)が2021年度第4四半期決算を発表していました
ティッカーシンボルは$PTONです
同社は家庭用エアロバイクの製造販売と
それに関するエクササイズ番組を365日24時間ストリーミング配信しています
ユーザーはまずバイクを購入し
このストリーミングにサブスクで加入して
好きな時間にコンテンツを見ながらフィットネスをする
といった使い方をします
Garminなどのスマートデバイスとの連携ももちろん
遠くのユーザーと一緒に運動ができたり
様々なプログラムのライブラリから、行うワークアウトを選んだり、、
家での運動を最大限面白くする工夫がなされています
運動イメージはこんな感じですね
このペロトンバイクは結構高いことが知られていて
高いモデルで$2500, すなわち25万円です。驚愕ですよね
安いものでも20万弱です
ユーザーはいっぺんに払えない人が多いので
$AFRMの分割払いを利用して、安い金利でBNPLしているといった感じです
米国ではジムで熱心にワークアウトをしている人がとても多いのですが
(大学生の時米国に住んでいましたが、当時の日本との違いに本当に驚きました)
去年からのロックダウンで多くのジムが閉鎖してしまったため
自宅でできるトレーニングとして大きく注目された背景があります
1ヶ月のジムが大体$200弱とかなので
1年ジムに通わないなら、同じくらいの値段といった感じでしょうか
決算結果は悪い
詳細はこちらから。かっこいいおねーさんのスライドですね
2021Q4 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | -$1.05 | -$0.44 | ❌ |
売上高 | $937M | $921.66 | ⭕️ |
売上高前年同期比は +54%です
EPSが低かったように利益が出ていませんね
この主な理由としてはリコール率が高かったことが一つです
$PTONはバイクで子供の怪我などが懸念されており
それらに対してリコールを許容していたのですが
バイクを戻す人が多かったと言うわけですね
ひっくり返せばこの利益減少は一時的なものだと考えられます
売上高は前期、前々期と比べて大きく下落しました
人々が街に出るようになり、ペロトン自体が使われなくなったことが示唆されます
実際にワークアウト時間も減少しています
なおサブスク自体は伸びています
使われなくなってもサブスクにお金を落としている人が多いのでしょうか
ここのあたりがサブスクの怖くも強いところですね
また来期のガイダンスも出ていました
第1四半期ガイダンス
売上高: $800M VS 予想$1.06B ❌
来期も厳しい数字ですね
2022年度通年ガイダンス
売上高: $5.4B VS 予想 $4.01B ⭕️
一方2022年で見ると大きく出ています
売上高で毎期$1Bを大きく超えないとこの数字は出せないのですが、、
カンファレンスコールだとユーザー数はまだまだ伸びることを明言していました
これに対して投資家はどう思うかですね
あと、工場建設に対する投資も発生していました
この利用が減っている中での工場建設は大きく出ていますね
株価は下落
株価はこれを受けて大きく下落しました
決算ミスが許されないハイパーグロース株が失敗するとこうなる例ですね
$PTON自体は去年の12月に株価が頂点でして
そこから今は-35%くらいになっています
今後も経済再開が進むと数字が戻るのは難しいように感じます
米国ではまだ経済再開ムードであり
パウエル議長がジャクソンホールにてテーパリングについて明言しました
つまり経済は完全に再開したといった認識が米国金融界隈でされているということですね
これを考えると今後も$PTONは厳しい戦いが続きそうです
コロナ感染者の数を睨みつつ
米国では相変わらず経済回復が進んでいます
マスクをつけている人がいないといった状態ですね
一方でコロナ感染者数・死亡者数は徐々に増えてきています
感染者は去年冬に迫る勢いですね
死亡者も徐々に徐々に増えています
コロナワクチンのブースター接種も進めており
米国でもう一度ロックダウンをすることは考えにくいかもしれません
そういったことを考えると今後も巣篭もり銘柄は厳しい展開が続くと思われます
mRNAワクチンの今後も含めて
米国でのコロナ対策はよくよく見ておく必要があるかなと
$PTONを全体的に見ますと
コロナ下という特殊な環境下で急速に発展してきた歪みが出てきた状態かと思います
それゆえリコールに関しても荒れているように見えます
工場建設計画に関しても大きく出ていますよね
正直この時期に工場を建てるのはチャレンジングだと思います
逆の言い方をすると、普通の経営方針ではないように感じます
このギクシャクした経営と
コロナ下での経済再開が
今後のPTONの立場を危うくするのではと考えます
次の決算も要確認ですね
おそらくアナリスト予想は随分下がるため、内容としては決算クリアになるかもしれないです
しかしその中でユーザー数がどう増減していくのかは追っておく必要があるかなと