ContextLogic Inc.社, ティッカーシンボルは$WISH です
Wishという名の格安Eコマースプラットフォームを運営している会社となっています
Googleの元エンジニアであるPiotr Szulczewskiさんが設立した会社です
サービス自体は日本でも展開していますね。以下のようなアプリです
直近でロックアップ*が外れたので売り圧力が減った印象を受けますが
個人的には買いたくない銘柄です
*ロックアップとは、上場(IPO)の際に、大株主はその株の公開・売り出し後の一定期間(大体半年)は市場で持ち株を売却しないといった契約です
IPOの際はベンチャーキャピタルや、会社の役員が株を多く購入・保持するのですが
それは半年くらいは売れない、ということです
ロックアップ期間が過ぎると彼らも株を売却できるようになりますので
その時期は一時的に売られやすくなると言われています
ロックアップ期間は調べると出てくるのが多いですね。Wishは以下の感じでした
ロックアップ期間は6/14まで
ベースは$24 とのことです
本日6/15は完全にロックアップ解除ですね
日本でのサービスの評判は悪い
さてこのWish, サービスとしては
安かろう悪かろう、、というのが日本国内での評判のような気がします
(あくまでも私の周りでは、ですが)
値段はぱっと見かなり安いです
靴が50円
MicroSDが100円 なんてざらです
偽物もかなりありますし
有名ブランドの名前を少し買えたもの(GUCIとか)がある印象です
多くの製品は中国で製造しており
注文すると大抵は中国から発送されます
そしてぐちゃぐちゃの袋に入れられて家に届きます
Wishあるあるとしては
-頼んだ品物と違うものが届く
-届いていないのに製品のアンケートを急かされる
-送料だけ取られて品物が届かない
-サポートが音信不通
-広告と実際の値段が著しく異なる
といった実情です
悪い方がネタになるから取り上げられやすいとしても
なんで日本で取り締まられないのか、、といった具合ですね
正直AliExpress(中国の大手Eコマース)の方がまだマシと思えるクオリティです
AliExpressも違う品物が来るのは多々ですが、キチンと申し立てするとカスタマーサポートも入ってくれるので、、
ただ、Wishを5年前から使っていた猛者(!)は
ここ数年で一気に品質が酷くなり、値段も高くなり、中国から発送されるようになった
といっていました。昔はマシだったのでしょうか
いずれにせよ
日本のGoogleでwish と検索するとwish 詐欺 がsuggestionされるくらいなので
日本国内での風当たりは強いですね
海外でもwish fake products 等と検索されていることが非常に多いです
以下のようなYoutube動画も多いですね
株価は底打ち
株価はIPO後すぐ下がりました
これは結構珍しいことですが、その後2月に最高値をつけました
そこからはずるずると下がり続け、-63%です
ここまで一方的に下がり続けると
買いのポジションもなかなか取りにくいというのが正直なところです
直近では少し上がっていますが、チャート的には全く入りたくない形をしています
この上げの理由は6/11のインサイダーでの自社株買いが一つありそうです
自社株買いは株の流動性を下げて株価を上昇させることにより、
株主への還元を目指す施策の一つです
ここ5日では+40%です。
恐らくロビンフッドの個人投資家による買い進みもあったのかと想定します
ロビンフッドに触られてしまうと、どこかで大きく下がったりと変動が大きくなってしまうため
購入意欲が削がれてしまいます
入るとしてもしばらく冷やす必要がありそうです
買いたい銘柄では全くない
買わない理由としては主に以下です
1. 自分が利用したくないサービスを提供している
2. 価格以外に秀でたところがない
自分が利用したくないサービスの提供
自分の中で銘柄を買う条件というのは誰しもが持っていると思いますが
$WISHはその基準にヒットしない銘柄です
何故かというと、偽物やFake品を配送=消費者を騙して利益を上げている面が少なからずあり
自分が利用したいと思えないサービスだからです
自分の株購入の基準の一つは
自分が利用したい(している)・わくわくするサービスです
それにヒットしないということですね
このような消費者を騙していくビジネスモデルの多くは
消費者の学びにより淘汰されていくことが多いです
パッと騙してパッと去っていくイメージです
なので長期で伸びる展望が見えないと感じています
2. 価格以外に秀でたところがない
このwishはEコマースプラットフォームです
Eコマースのサービス自体を提供している会社は当然他に多くあります
Amazon, Shopify, Mercadolibre, Alibaba, Walmart....
日本なら楽天も入りますね
そしてしっかり成長しているEコマースは何かしら秀でた箇所があります
Amazonは言わずもがなですが
Shopifyは店自体に通販サイト作成をサブスクで提供していますし
Mercadolibreは南米で圧倒的な知名度を持っています。さらにフィンテックとしての側面もかなり強いです
Alibabaは中国のB2Bで圧倒的でした。こちらもAmazonを見習ってクラウドにも入り込んでいます
Walmartも生活品の通販で大きく伸びています
それに比べてwishの強みが価格のみというのはあまりにも弱すぎかと思います
またEコマースはサービス利用者に購買意欲を強くさせる仕組みがあるはずなので
wishも当然、ユーザーの行動を学習して
それっぽい広告を打っているとは思いますが、その分野で秀でた結果が出ているとは聞いたことはありません
また例えばPinterestのような画像検索機能が強くて使いやすいとかも聞いたことがありません
つまり、Wishは安い(偽物の)商品が集まっている以外
他サービスに秀でたところがあまり見つかっていない状態です
そうなると今後もユーザー数を増やして
wish上で取引が増えていくことは考えにくいシナリオです
どこかで似たサービスを提供するプラットフォームが出たら
そして偽物の率が下がったりサポート体制が多少ならずともしっかりしていたら
あっという間にそちらにユーザーをとられてしまう可能性が極めて高いからです
例えばAmazonが廉価ブランドを立ち上げたらそちらにユーザーをとられてしまう可能性が高いのです
この点からも買いには値しない銘柄ですね
今後の動きはチェック
Wishのような新興のEコマースが今後どのように生き延びようとしていくのは
非常に大事な目線なのでチェックしていきます
今回おこなわれた自社株買いもそのうちの一つですね
また、何かユーザーをあっと驚かせるようなサービスが出ないかも期待しています
なんていたって創業者は元Googleのエンジニアです
なぜそのような優秀な技術者が、偽物パチモノを送り続ける詐欺紛いのサービスを立ち上げたのかは正直わからないのですが、、
今のような誰でも作れるようなEコマースサイトではなく
なにか人を魅了するようなプロダクツになっていくことを願い
株購入を見送らせていただきます