ブロック、昔のスクエアが決算を発表していました
ティッカーシンボルは$SQとなります。こちらはSquareの名残ですね
2021年の年末に社名をブロックに変えており
ブロックチェーンにより近づいていく意味が込められています
当社はスクエアリーダーを利用したモバイル決済
並びにCashAppを利用した銀行のような貯蓄・口座振込・小切手入金・銀行振込・投資・決済すべての役割
を展開している企業です
CashAppでは仮想通貨も購入できます
CashAppは要するに新世代の銀行ですね
銀行に通わなくてもお金に関するすべてのことができる
アプリでより手軽に、手数料かけずにあらゆることを目指す、、
そのような思想です
世の中では新しいXXと呼ばれる企業がたくさんありますが
SQはその中でかなり実績がある企業です
CEOはファンが多いジャック・ドーシーです
Twitterの創業者としても有名ですが、こちらは昔にCEOを辞任しています
暗号通貨マニアとしても有名でして、ブロックは彼のそんな性癖が出された企業でもありますね
余談ですが、Twitterを上場したことは大きな後悔の一つ、とか述べていたとかなんとか
決算結果はとても良い
詳しい数字はこちらから
ギークっぽい資料ですよね。個人的には好きです
2022Q3 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | 42¢ | 19¢ | ⭕️ |
売上高 | $4.52B | $4.49M | ⭕️ |
売上高前年同期比: +17.7% ⭕️
同社は仮想通貨の売買も行っており、それにより売上高が大きくぶれます
なので売上やEPSで判断するのはあまり得策ではありません
仮想通貨を抜いた売上だとYoY +36%くらいです。内訳は以下
- Cash App:$774M YoY +51%
- Square:$7583M YoY +29%
Cash Appの成長が再加速しているのは嬉しいですが
グロース銘柄というにはちょっとさみしい成長ですかね
慣例としては粗利率やEBITDAで評価される事が多いですね
粗利率: $1.57B YoY +38%
調整後EBITDA: $327M YoY 40%
EBITDAもQoQで改善しており、⭕ かなとおもいます
米国外の利益ですと、買収したBNPLであるAfterPayの影響を大きく受けてます
スクエアリーダーは日本のPayPayにも対応したことがガイダンスでは述べられました
Cash App Cardを利用する人は1,800万人です
これを注文するとすぐに口座番号と送金番号が発行されるようになり
銀行取引をより簡単に行えるようになりました
Cash App Cardはデビットカードですね
ここにお金をすぐに入れて、決済が簡単にできるようになってます
Revolutのようなものです
ちなみにこのカードの発行は$MQが関わっています。ここも注目かもしれません
なお、Cash Appの口座で預かっている金額は過去最高とのことです
QRコード決済だとCash App Payが幅を効かせていますね
ここのあたりがRevolutとの違いかなと思います
また、BNPLの企業も買収して手掛けているのですが
ガイダンスでは以下のような発言がありました
消費者の返済はまだ健全であり、問題ない
95%以上の割賦金が期限内に支払われている、とのこと
投資家が心配しているような、BNPL(消費者金融)レベルでの貸し倒れ・焦げ付きはまだ起こっていない模様です
本格的な恐慌や不景気はまだ先のようですね
Square Loanも好調でして、
スクエアリーダーを入れたりしている小売業に対して大きな融資が行えてます
同社はCash Appを(どんな目的でもいいから)インストールしてもらい
その後、すべてのことをCash Appでできると気がついてもらって
利用頻度を高めてもらうことを目指しています
上記で話したCash App Cardがとにかく最初の入口になることが多く
そこから広がっていくことが多いようですね
9月もCash App Cardがレストランやガス水道の公共料金、スーパーなど様々な用途で使われており
また利用額も増加していることが説明されてました
現在Cash Appは米国のZ世代やミレニアル世代の20%にしか浸透していません
この層は月間の利用者数が最も伸びている層でもあり、取り込み必須です
まだできることが多くあると言っています
海外に目を向けますと、オーストラリアとカナダでは堅調
一方で英国ではマクロ環境が原因で成長が鈍化とのことです
ガイダンスは特に述べられてはいませんが
営業の経費増加を抑制していくと述べられてました
リターンが見込めない分野では経費削減を繰り返し
収益の高いものに注力していく方針も繰り返し説明されてました
大型テック企業が、官僚主義になって機敏性を失っている時代に
そのような轍は踏まないと宣言しているような感じですかね
株価は上昇
株価はこれを受けて上昇しました
テック企業で決算後上昇するのが少なくなってきた中、好感できますね
ここ二回ほどの決算はあまり数字が良くなかったのですが
久しぶりに良い結果だったということもあり投資家にも好かれたかなと思います
長期で見ますと例によってボコボコにやられており最高値から-78%です
ただ、ここに来て良い数字が出て買われてきているので
このまま死んでいく有象無象の企業と同じ運命にはならないかもしれません
買うべきか
非常に難しい判断ですが、まだ買わない判断です
確かに数字は良く、今後CashAppはますます米国内で存在感が出てくる可能性は大きくあります
また、個人的にも金融系アプリには非常に興味を感じており
ブロックチェーン、P2Pを含めて既存システムを壊していくことにも期待しています
他のハイテク企業と違ってしっかり数字が出ているので
今後死んでいく可能性も他の企業と比べて大きくないと思います
これらのことが買える理由です
買えない理由としましては
SQは仮想通貨の売買に大きく影響を受ける企業でもあります
すなわち、仮想通貨の価格次第といった側面も強いのは事実です
SQに投資することは仮想通貨に投資することと等しいことは覚えておきましょう
仮想通貨も金融引締や不景気には弱い側面を持っているため
今すぐに大相場になることは考えにくいです
あるとしたら半減期が来る2024年くらいでしょうか
この点で少しマイナスです
また、人々がお金を貯金して、送金などしていくといったお金の動きに依存しているところもあり
今後不景気が来ると言われている中で
CashAppやSquareがどれくらい数字が残せるかは疑問があります
また、テクノロジー株自体に対しても今後逆風が強いのかなと思っています
同社はIBLCやARKFなど結構尖ったETFにも組み込まれており
これらが売られるとSQも自動的に売り飛ばされることになります
そのため、他の企業が足を引っ張って状況を悪化させ
結果として株価が下がることも考えられます
これらのことを考えると、魅力的ではありますが
今すぐには長期での買いに走らない判断です
ただ、短期で取れそうなら一発狙ってみるのもありかなとは思っています