JPモルガン・チェースが決算を発表していました
ティッカーシンボルは$JPMです
同社自体は持株会社であり
商業銀行であるJPMorgan Chase Bank
投資銀行であるJPMorgan
を子会社として持っています
証券取引の他、資産運用やプライベートバンク、資金決済など
多種多様な金融サービスを提供している金融サービスの雄ですね
金融セクターは高金利時代では儲かることが多いので
数字は良いことは期待されますが
今回は投資系の成績が悪いことが想像に難くないのと
会社が資金調達を絞っていくシナリオになると苦しくなることもあり
さて、結果はどうなのかと揺れていたのではないかと想像します
結果は良かった
結果はこちらからも確認できます
2022Q4 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | $3.57 | $3.11 | ⭕️ |
売上高 | $34.6B | $34.2B | ⭕️ |
売上高前年同期比: +18%
売上高の内訳
CCB(Corporate Client Banking=法人取引): $15.8B +29%
CIB(Corporate Investment Banking=投資銀行): $10.5B -9%
CB(Comercial Banking=商業銀行): $3.4B +30%
AWM(Asset and Wealth Management=資産管理): $4.5B +3%
投資銀行業務が低調でしたね
また貸倒引当金を$2.3Bとかなり多く積んでいます
これは景気後退を見込んでいるためでして、利益を圧迫しております
利益で見ますとビザの売却益が$0.9Bあったのですが
投資部門の損失が$0.8Bあり相殺されている状態です
なんと行っても大きいのは純金利での収入でして
金利がグイグイ上がる状況で利ざやをもって稼いだこととなります
JPMの決算で重要な点はクレジットカードのボリュームです
これで小売業初め、消費の強さや借金の大きさが分かり
その後の会社の決算見通しに大きな影響を与えます
今回は前年同期比+9%ということでして
特に旅行で大きな伸びを確認し
その他小売も+4% 電子商取引も+7%と順調に伸びています
なおリボ払いの残高も伸びておりそこからも収益が伸びています
ただ2023年の見通しとしては正常化するだろうとコメントしていました
コールではとにかくNII(Net Interest Income)の質問が多かったですね
これは日本語だと資金利益と訳され、要するに受取利息です
今現在高金利が続いているので当然利子も大きくなりNIIも上昇します
今回の決算はそれをかなり反映していた状態ですが
2023年にどうなるかも注目されていますね
今年中に自社株買いも再開できると発言もありました
株価は上昇
株価はこれを受け上昇しました。1日で+2.5%です
決算時には大きく株価下落したのですが、その後コールで買いが入った状態です
JPMの株価はだいぶ戻ってきていますね
直近の底値から+40%となっています
高金利が金融セクターに与える影響がよく分かるかなと思います
去年の10月から今までの成績がコレほどよいとは考えませんでした
高金利が極まってくる時の金融セクターは今後選択肢としてありですね
ちなみに金融セクター全般に投資するVFHは
最高値から-13%です。VTIなどと比べて傷が浅いことがわかります
円高に注意しつつ銘柄を探す
JPMも決算結果は良かったですね
今年一年間は利下げがないことが予定調和ですので
そういった意味でもJPMは狙い目でしょう
また株式市場も今年一年は相場が高いことアノマリーがあります
相場が高い年はみんなが株式トレードをしますので
JPMがもつ手数料での利益も大きく出ます
これらがJPMを買う理由ですね
買わない理由は、、といいますと
不景気が予想しているより強い場合貸し倒れのリスクが銀行はあります
また、一般的に金融セクターが強いのは景気が拡大していく時期とは言われています
資金調達が盛んになるからですね
この点を考えると今不景気になろうとしている中で銀行株を買うのは掟破りということになります
個人的な意見としましては、JPMを買うなら
同じ日に決算出していたDALを買うという選択ですね
こちらのほうが見通しもよく今後も期待できると思います
ただ、これらの銘柄を見ても円高路線に打ち勝てるかは全くの不明です
日銀の実質金利が1%になるかもしれないと言われている今
円をドルに変えるのはリスクがありますね
円で生活している人にとっては
投資するのをもう少し待っても良いのではとは思ったりします
ドルはドルだ、関係ないって人は投資のチャンスが来ているのかもしれませんん