GoodRx, ティッカーシンボルは$GDRXです
処方箋の価格比較アプリを提供しています
処方薬が必要なユーザーに対し
位置情報から近くてクーポン使うと最も安い薬局を見つけ出すサービスですね
去年にIPOしたものでは珍しく黒字上場した銘柄です
人が街に出て薬局に向かうことを不可欠としているビジネスモデルなので
アフターコロナ銘柄としての色もありました
なお前回の決算結果はこちらにまとめています
今回の決算としては、数字は良いがすこし物足りない、、といったところでしょうか
決算結果は良し
決算は7~10月の内容です
詳細やグラフはこちらから引用です
こういった結果がわかりやすく表示されているところは好感ですね
結果は以下です
2021Q3 | 結果 | 予想 | 評価 |
EPS | 9¢ | 9¢ | ❌ |
売上高 | $195.1M | $194.89M | ⭕️ |
売上高前年同期比(YoY) +39%
前期のYoYが+43%でしたので成長率は鈍化とみられている可能性がありますが
去年の第2四半期は極端に成績が悪く、それでYoY +43%でした
去年の第3四半期はそれなりに成績が良かったため、悪くはない印象です
売上高は順調に伸びていますね
第4四半期ガイダンスは予想範囲内でした
売上高 $212M ~ $222M VS 予想 $216.92M
2021年度通期ガイダンスも予想範囲内ですね
売上高 $744M ~ $754M VS 予想 $748.29M
9月に健康情報サイトであるGoodRx Healthを立ち上げています
お医者さんや薬剤師などが
ユーザーからの質問に対して回答したり
個人宛のニュースレターなどを配信していくサイトです
これを通じてユーザーには処方箋・サブスクに誘導していく予定ですね
包括的な狙いとしては以下です
この図はしっかり理解しておいた方が良いですね
GDRXが処方箋サブスクだけではなく
ユーザーの様々な部分を押さえようとしていることがよくわかります
健康に対する調査や予防に対しては
上記のGoodRx Healthなどを活用し
診断にはGoodRx Careを活用します
これはオンライン診療サービスですね
またTelehealth(遠隔医療)のプラットフォームも運用していますので
そちらで治療を受けることもできます
その後薬が欲しいとなったらGoodRxの処方箋をもらう、、
とGoodRxで完結できるようなビジネスを狙っているわけですね
GDRXがただの処方箋提供会社でないことがよくわかります
さて、本丸である有効契約数はまだ上がっていますが
こちらも前期と比べて少し落ち込みました(前期は+36%)
サブスク契約者数も+68%と好感ですが、こちらも前期は+86%だったので鈍化と見られてしまう可能性があります
Monthly Active Consumers: 6,002K(YoY +31%)
Subscription Plans: 1.129K(YoY +68%)
サブスク全体の売上は見事な右肩上がりですが、売上の1/10以下です
この割合が増えれば、勝手にお金が入ってくるビジネスとして儲かりそうなのですが
なかなか難しいですね
またサブスク自体の売り上げが鈍化しているのは気になるところです
+ $2.0M以下になってしまったのはマイナス点でしょうか
アプリを通じた処方箋の購入による売上は以下の推移です
こちらが売上の8割以上ですね
コロナ前の水準をもう超えています
順調にも見えますが、グロース銘柄としてみると少し物足りないかもしれません
Othersの売上は急上昇中ですね
なんとサブスクの売上を超えてしまいました
遠隔医療が一気に引っ張っていることがよくわかります
多角化の恩恵を受けていてGoodですね
株価は下落
株価はアフターから下落しました
その次の日は少々上がっていましたが
結果的に見ると好感はされていないだろうと結論できそうです
GDRXは決算後二回連続で大きく上がっていますが、
今回はまた下落でしたね
まだまだ上場値の回復には遠いです。IPO銘柄の難しさを感じられます
$47あたりを超えられるとカップウィズハンドルで面白い展開だったのですが
しばらく弱気転換でしょうか
処方箋の購入ビジネスならCVSに注目
GDRXの処方箋ビジネスの大元はPBM(薬の商社)との関係で成り立っています
この会社が安い処方薬を仕入れてGDRXに下ろしているわけですね
このPBMは中間マージン搾取のような問題を抱えていますが
GDRXはこのPBMとズブズブの関係なので
GDRXの株を買うことはPBMの株を買うようなものです
PBMの株価も見ていた方が良いですね
例えば$CVSの株価は以下になります
個人的には、処方箋ビジネスでGDRXを買うなら
上記のような銘柄を買った方が良いかなと考えます
まだ買わない
前回の記事で、買うならば今回の決算数字がよくYoYも伸びている時と書きましたが
今回の結果はそれに届かない結果となりました
なので、まだ買えない銘柄ということになります
成長率が少し下がってきているのはグロース銘柄として致命的かもしれません
一方で処方箋に限らないビジネスの多角化は好感がもてます
これらは今後どのような数字を出していくかはわかりませんが
GoodRx Health, Careなどを駆使して
顧客を囲い込めば強く成長できる可能性があります
次の決算も注目したいと思います
もしかしたら一般消費者に対する医療ビジネスの
プラットフォーマーになるかもしれませんからね