*この記事は2021/3/20に作成された記事です
最近のCRWDに関する見解はこちらもご参照ください
CROWDSTRIKE、ティッカーシンボルは$CRWDです
セキュリティのイノベーターでして次世代のネットセキュリティを顧客に提供する企業です
2025年に世界を牛耳る会社の一つ、といわれています
(他はテスラ($TSLA)・ショッピファイ($SHOP)・ロビンフッドなどなど)
2020年には株価が大きく上がった企業ですが
今後も明るい材料は多くあると考えています
つまり、まだまだ株価は上がる余地がある理解です
本記事ではクラウドストライク について
なぜ株価が上がる余地があるのかを考えてみたものとなっています
名前の由来から
企業の名前を知ることはそれなりに大事です
名は体を表すといった言葉もありますからね
クラウドと日本語でいいますが英語だとCrowd、つまり群衆のことを意味します
(最初にこの言葉を聞いた時はCloud、ネットワーク上の仮想領域のことかと思っていました)
群衆の意する通り、顧客企業で起きた事例やIssueの分析結果を他の顧客にもシェアしていく興味深いセキュリティシステムを提供しています。つまり"みんなで自分の資産を守ろう"といったスタンスです
クラウドストライクは顧客全てのセキュリティをデータベースで管理していくため、顧客が増えれば増えるほどデータベースも成長していき、防げる攻撃も多くなっていく、、堅牢になるとさらに顧客も増えてデータベースが成長して、、と良い循環を生み出すことができます
クラウドストライクのもっているこのデータベースが世界のどこにも真似できない唯一無二のものとなります
一度顧客を囲い込みこのデータベースを作り上げてしまったら、他の企業は同じことはできなくなる、といったストーリーを持っています
ハイパーグロース株のストーリーとしては問題なく、成長を感じさせるものですね
既存のセキュリティと何が違うのか
サイーバーセキュリティは一般的には侵入前検知を手厚くさせることが大事だと言われてきました。
つまり見つかった危険因子を防ぐことに重点を置いていました
この手法では新規に見つかった危険因子に弱いといった欠点があります
新規の危険因子が発見された場合、ソフトウェアをバージョンアップして顧客にアップを依頼して、、と時間がかかってしまいます
また、従来の手法はどこかに壁(Firewall)をつくるイメージとなります
この壁は既存の防御には有効ですが、攻撃がありそうな気配を検知したり、攻撃を受けた後の対応は少し苦手です。
今はありとあらゆる物がネットに繋がる時代なのでそれら一つ一つ全てにFirewallを立てて危険因子の侵入を防ぐことは難しいです
システム一つ一つをとってもそれぞれセキュリティを設定し、、更新し、、となると作業者にも負担が大きいですよね
一方でこのクラウドストライクは、まずネットに繋がっている全ての機器をクラウド上で監視しています。
この末端で防ぐ発想は新しい物ではなく、実は昔から言われてきたことではあります。しかし色々な技術的な制約があり実現はできませんでした
それをクラウドストライクは鮮やかにやっております
また、新規の危険因子が発見された場合の必要なソフトウェアアップデートは管理下のクラウドで行い、更新をかけてしまいます
これにより侵入前に積極的に検知してブロックすることができます
また、侵入されてしまった時でも対処を行い、すぐさまそれを世界中に適用できます
先述した通り更新したプログラムは世界中で適用されるため、中小企業でも大企業や政府と同じ様な硬いセキュリティを手に入れられることになります
創業ストーリーが面白い
創業者は元マカフィーCTOのGeroge氏、元マカフィー副社長のDmitri氏です
マカフィーは言わずと知れたサイバーセキュリティ会社の老舗です
これは今のセキュリティ商品では対応できない課題を解決できないといったメッセージが込められています
セキュリティ会社のナンバーワンで最高技術責任者として仕事をしてきたからこそ、現状が見えていたのでしょう
今後このクラウドストライクがマカフィーを市場で倒す様なことになったらこんなにも面白い話はないのでしょうか
(マカフィーの売上高は1000億ドル超えです。クラウドストライクなんてまだ今は眼中になさそうです)
財務情報を指標で見る
コロナ下でリモートワークが普及したことになり急激に需要が増えたことおあり、2020年は好決算でした
本企業はSaaSのサブスクリプションを提供しています。まだ成長段階のために利益はマイナスですが、一度稼げる段階にきたら後はお金がずっと入ってくる仕組みになるはずです
一株あたりの指標ですが、非常に美しく伸びておりケチのつけようがありません
特に2020年度の決算で営業キャッシュフローが伸びているのは好印象です
決算内容も悪くなく、安心して持っていたい株かと思います
2020年新規顧客獲得は過去最多
新規顧客は米国に限らず
ヨーロッパ
アジア太平洋からも獲得しています
ただ7割以上が米国です
今後この数字が米国以外でもどう伸びていくかが一つ重要な指標になるのではと思われます
現在Fortune 500の企業のうち177社が顧客です
他の企業も顧客として抱き込み続けることができるかは要チェックですね
売上高YoYも+80%超えと非常に優秀な数字を叩き出しております
こんなに美しく成長している企業は本当に少ないです
今後の見通しは明るい
リモートワークが少しでも有る限り
クラウドストライクはリモートワークの拡大と共に強く成長してきました
この様な銘柄で心配されることは
リモートワークが終了したら成長が止まるのでは?
今の好業績は需要の先取りによる一時的な物では?
といったことかなと思われます
同じ様なことは例えばZOOMにも言えるのですが
今後コロナが仮に落ち着いたとしても一定数リモートワークを続けていきたい動きはあると考えます
そして最も重要なのは、会社として1人がリモートワークをするならば会社としてクラウドストライクを導入し続けるのではないか
ということです
繰り返しになりますがリモートワークはエンドポイントが個人の端末や会社のセキュリティ外になりがちなのでクラウドストライクの仕組みが上手く使えます
さらに会社というものは同じ様なものを複数のソフトで管理することを嫌います。つまりどんな人にも一定のセキュリティポリシーを担保したいことを考えるのです。
ここから導かれる仮説は、リモートワークする個人にだけクラウドストライクを導入することは考えられずリモートワークをする人が1人でもいる限り会社としてはクラウドストライクを使い続ける可能性がある。です
仮にコロナが落ち着いて会社として来年再来年に原則出勤となっても
一部の時短の方や子供が小さい方にはリモートワークを続けられるようにしていくのでは、というのが世間の一般論です
そうなると会社としてはセキュリティの担保にクラウドストライク一本を全社員に適用していくシナリオを描いていくことが自然なのではと思われます
敵は巨大
当然良い点ばかりではありません
特に競合他社があまりにも強いことは大きなデメリットの一つとなります
特にセキュリテイ業界はMcAfeeといった雄が存在しています
さらに厄介なことはMicrosoftも本分野に手を伸ばしてきています
MicrosoftはAzureを運用していますが
巨大なクラウドを運用することで経験したセキュリティインシデントなどを速やかに適用してきています
特にユーザー向けセキュリティはかなり力をつけてきており、実はWindows10とかではもはやウィルスバスターなどいらない、といった状態にまできています
それほどまでWindows Protectが優秀になってきているのです
このような状態でクラウドストライク がどう立ち回れるのかはまだわかりません
Microsoftが本気で潰しにきた場合SlackやTableauと同じように飲み込まれていくのか
買収される運命を迎えるのか、それとも生き延びれるのか
巨大企業の動向は用心してみておく必要があります
株価が伸びる可能性は十分にある
以上から言えることは本企業が将来のマカフィー
あるいはセキュリティ企業の絶対王者になる可能性が少なからずあるということです
今後コロナ後の世界を考えると一時的に成長は鈍くなる可能性もあります
ですが、先述の通りリモートワーク自体は絶対になくならないため
順調に新規顧客を獲得し続けられればいずれ大きく化けた企業として認識されるでしょう
特にこの企業は大企業と取引を確実に増やしている点が良いです
一方で決算の数字には敏感でいたいと思います
少しでも悪い兆しが出たら売り飛ばすのが良いかなと考えます
上記の通り一度巨大企業の触手に絡めとられたら勝てないと考えていますので
今はぶっちぎりのトップランナーとして脚光を浴びているCRWDです
今後も、この調子で世界のセキュリティ常識を塗り替えていくのか
それとも大企業の猛追を受けて失速するのか
まだ行き先はわかりませんが
悪くなる兆候が出るまでは引き続き株は保有しておきたいと思います